みかん小説
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"離婚1時間でカード5枚停止、義母の豪邸宴会が一変" 第1話

婚届のあとで

「慰謝料も財産分与も、円だって払わない。おは今からなんだからな」

曜の午、区役所の戸籍窓をれた途端、夫だった佐伯達也がそう言った。隣には赤いワンピースを着た原麗がいて、彼の腕に両を絡めている。婚届が受理されたことを確かめるも、は私の背で婚旅のき先を相談していた。の結婚活を終える所としては、あまりにるい蛍灯のだった。

「の荷物は今夜までに運びせよ。母さんが親戚を呼んで、お祝いをするんだ。おの辛気くさい器なんか残っていたら困る」

達也は私が持つさな旅鞄を見て笑った。億円をかけて建てた都内の邸宅も、枚のブラックカードも、すべて自分のものになったとっているらしい。麗は「階の装部、私が使うから」とを押し、私の返事を待たずに携帯話で内の模様替えを始めた。

私は何も言い返さなかった。ただ、婚届の受理証を鞄に収め、のを通り過ぎた。涙がなかったのはいからではない。夜、達也が私の寝の扉をけ、「から麗がここに寝る」と告げた点で、のに残っていたものが静かに切れていたからだ。

庁舎ので待っていたに乗ると、私は最初に弁護士の川律子へ話をかけた。

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彼女は神堂ホールディングスの顧問でもあるが、今の件では私個の代理だ。婚協議に署名していないこと、役所に提したのは婚届だけであること、の名義について達也が誤解していることを、もう度確認した。

「美緒さん、カードの止はご本の権限です。ただし居の渡しは別問題ですよ。婚した瞬に鍵を替えて締めすようなことは、しないでください」

「分かっています。私は、彼らと同じやり方での権利を踏みにじりたくありません」

話を切り、の会員専用アプリをいた。枚の追加カードは、私が契約者である座から発したものだ。達也、義母の、義妹の千に枚ずつ、達也の予備が枚。以は族の活費に使う約束だったが、昨からは級計、旅、会員制クラブの支払いばかりが並んでいた。

私は枚を選択し、利用止の続きを確定した。から本確認の話が入り、カードがすべて無効になったのは午分。婚が成してから、まだも経っていなかった。内にはエアコンの微かな音だけが残り、私は初めてきく息を吐いた。

運転の浦がバックミラー越しに尋ねた。「本社へ向かいますか」。私は首を横に振った。今は会でも役員会でもなく、誰にも気兼ねなく考えられる所が欲しかった。

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、夫のではただの主婦として過ごしてきた私には、自分の肩きを取り戻すのにもしが必だった。

昨の夜、私は達也に追加カードを返してほしいと頼んでいた。「婚するなら、族としての利用も終わりです」と説すると、彼は笑って財布を叩いた。「これは俺が稼いだ信用で作ったカードだ。おに取りげる権利はない」。私はそので言い争わなかった。カードの契約には、誰が利用者で誰が支払い義務を負うか、はっきりいてある。朝になれば、その記載どおりに続きするだけだった。

「インペリアル・レガリアへ。支配の宮崎さんに、私がくと伝えてください」

ホテルは神堂グループの事業のつで、私は業以来、に数度しか表に姿を見せていない。窓のでが流れていく、携帯話が度だけ震えた。からの止完通だとってくと、そこには別の警告が表示されていた。

《追加カード番・本午分・決済照会》。利用先は、私のらない産関連会社だった。婚届をす直に、達也は体何のためにそのカードを使おうとしていたのだろう。

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