みかん小説
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"山奥の身代わり花嫁" 第16話

初めての休

武さんとでかけたのは、の向こうにあるさな陶器だった。私はから何を着ていくか迷い、結局いつものいブラウスに紺のスカートを選んだ。武さんも仕事用のではなく、自分のさな乗用で迎えに来た。私たちは初めて、堂の献でも会社の予定でもない話をしながらをった。

陶器には、形の揃わない茶碗や皿が並んでいた。私は欠けたものを補修して使う職の実演に見入り、武さんはの取っがついた急須をに取った。「何でも直せるとっているわけではありませんが、使い続けられるものは残したいんです」。彼はそう言い、私が選んださな湯のみをつ買った。は違うのに、並べると議とよく似った。

帰り、私は族のことをし話した。姉のを畳むのが当たりだったこと、料を渡しても謝されなかったこと、をる朝に父から言われた言葉。武さんは途で遮らず、私が言い終わるまで聞いていた。「族を嫌いになれたら、もっと楽だったのかもしれません」。私が言うと、彼は「嫌いにならなくても、れていいといます」と答えた。

武さんも、自分のことを話してくれた。父をくくし、母と静さんに育てられたこと。の仕事を継いだ頃は利益ばかり考え、豪でが崩れて初めて、森を管理する責任のさをったこと。

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、現のたちに弁当を届けてくれたのが、どれほどありがたかったかを、彼は改めて言葉にした。

「私は、あのときから美緒さんのことが気になっていました。でも、あなたが私をどううかは別の話です」。武さんはを止め、まっすぐ私を見た。「これからも会ってもらえますか」。私はし考え、「曜以でも、だし巻き卵を作っていいなら」と答えた。彼は笑い、私は自分の冗談でを笑わせたことに驚いた。

堂では、のだまりの配達が順調に増えていた。軒の利用者のうち、は買い物にられないが何もいる。私はの福祉担当と、のの配達止基準や否確認の連絡先を確認した。何かあったとき、事を届けるが危険なへ無理に入らないことも決めた。温かいご飯を守るには、作るの全も必だった。

方、父からの連絡は弁護士を通すようにしていた。百万円の受領については、私が署名を否認していることが正式に伝えられ、返還請求は父本へ向けられていた。姉の虚偽投稿による損害も、会社が確認できた範囲で請求することになった。私は続きのみ方を聞きながら、結論がるまで何かかっても、自分の活を止めないと決めた。

の初め、にいがり始めた。

気象報では台がづいており、はめの避難準備を呼びかけていた。武さんは会社の防災倉庫を点検し、私は堂の保と料を数え直した。の豪を経験したたちは、冗談を言いながらもを休めなかった。

その夜、の防災担当から話が入った。奥の集落へ続くに砂が流れ込み、通できなくなったという。武さんは連絡網をき、私は堂の鍵を持ってちがった。敷の広を避難所として使うことになったのだ。窓のではが根を打ち、の暗からい音が響いていた。

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