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"親族会議で追放された妻――翌朝、七枚のカードが全停止" 第15話

あの夜、本当に失ったもの

婚からが過ぎた。

私は以より頻繁に表台へるようになった。

取締役会。

投資向け説会。

規事業の察。

拠点との会議。

距を置いていた世界へ戻ったのに、議と昔ほど息苦しくはなかった。

理由は分かっている。

もう、自分を隠して誰かにしてもらおうとしていないからだ。

以の私は、位をられれば打算なしか寄ってこないとっていた。

だから普通の女を演じた。

価なを避けた。

仕事を詳しく話さなかった。

自分が持っているものをさく見せた。

そして結果に、自分自までさく扱われることを許してしまった。

ある、野が私の机に通の封筒を置いた。

「こちらが届いております」

差は宮田翔平。

ぶりだった。

私は封をけた。

いではなかった。

《もう戻ってきてほしいとは言いません》

最初にそうかれていた。

《戻ってきてほしいと言う資格がないことが、やっと分かりました》

私は続きを読む。

翔平は今も現で働いている。

以なら名すら覚えなかった社員と緒に汗を流し、毎の料から返済を続けている。

そして初めて、万円を稼ぐことがどれだけ変なのか分かったといてあった。

《俺はを失ったから謝っていた。あなたを傷つけたことに謝っていなかった》

私はそこでを止めた。

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《親族会議であなたに言ったこと。、あなたの話を聞かなかったこと。母たちがあなたを見しているのに止めなかったこと。自分が成功しただとい込み、全部周りの力だったことに気づかなかったこと。本当に申し訳なかった》

かかった。

遅すぎる。

それでも、初めて彼は何を謝るべきなのか理解したのだとった。

最にはこうあった。

《返事はいりません。あなたが度と俺たちに関わりたくないことも分かっています。ただ、あの夜に俺たちが失った番きなものはでもカードでも会社でもなかったと、今なら分かります》

私はを閉じた。

窓のには、夕暮れの京が広がっていた。

豪邸軒。

ブラックカード枚。

会社の信用。

肩。

それらは、なくなってもきていける。

働けばいい。

さなへ移ればいい。

普通のカードを使えばいい。

のは、それで終わらない。

本当に取り戻せないものは別にある。

度相をとして尊することをやめたに壊れるもの。

どれだけを払っても戻らないもの。

私はかけて、それを理解した。

机の端には、今でもあのの封筒がある。

夫の親族会議で、

「何も持たずにていけ」

と言われた夜。

私は本当に、何も持たずにをた。

けれど翌朝、消え始めたのは私の活ではなかった。

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枚のカード。

軒の豪邸。

会社を支えていた信用。

そして、彼らが自分たちの力だとい込んでいたすべて。

件の話の、翔平はようやく通の通で真実をった。

自分が追いした「何も持たない妻」こそが、彼らの元を支え続けていただったという真実を。

私はそのへ返事をかなかった。

代わりに、しい投資案件の資料をいた。

は、誰かを獄へ落としたところで終わるものではない。

自分ので次へめるようになったに、ようやく取り戻せる。

夜。

私は会をた。

野がエレベーターので尋ねた。

「今はもうお帰りですか?」

「ええ」

「珍しいですね」

私は笑った。

「今は自分で夕飯を作りたいの」

エレベーターの扉がく。

の私は、族をに入れるために自分を隠した。

今の私は、自分を隠さなくても誰かと向きえる。

それで分だった。

あの夜、宮田が私に渡した婚届は、私から何も奪わなかった。

あの枚が本当に切りしたのは、私を縛りつけていた「族ならしなければならない」というい込みだった。

私は誰かの庫でもない。

誰かのろ盾でもない。

まして、誰かに価値を決めてもらうでもない。

ビルのへると、京の夜が頬を撫でた。

私は度だけち止まり、るいを見げた。

そして今度こそ、何も失っていないの取りで歩きした。

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