"離婚裁判で7歳の娘が見せた秘密の映像" 第20話
戻ってきた数字
画が提されてから、健太郎の態度は変わった。以のように私を無能だと決めつける言葉は減り、代理を通じて話しいを求めるようになった。私はそれを反省だとは受け取らなかった。まず必なのは、娘の活を守ることと、夫婦の財産を正しく確認することだった。藤先は座の資料と契約を突きわせ、リベルテ企画への送について具体な説を求めた。
そのの続きで、夫が『借り入れ』と主張した千百万円について、対応する入が確認できないことがらかになった。リベルテ企画の帳簿には、夫から受け取った資の部が別の産事業へ移された記録があった。瀬名と健太郎は、その事業がうまくいけばしい活の資になると考えていたらしい。ところが事業は予定どおりまず、は損失を表にしたくなかった。の売却を急いだ理由のつも、そこにあった。
「おを隠していたというより、失敗を隠すために、さらに類を作っていたんですね」
私が言うと、藤先は「現点の資料からは、そうした事がうかがえます」と答えた。夫は私に財産を渡したくないだけでなく、私に自分の失敗をられたくなかったのだ。だから私を浪費にし、母親として失格だと主張し、をけばになるとして描いた。
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相の信用を奪えば、自分の数字を誰にも確かめられずに済むとったのだろう。
私はの登記報との記録をもう度理した。私がした百万円は、結婚からの貯だった。夫婦で返してきた宅ローンは別に考える必がある。藤先は財産の性質をつずつ分け、どこまでが私の固の財産で、どこからが婚姻に形成されたものか説してくれた。私はもう「全部夫のもの」と言われても黙らなかった。
婚姻費用についても、夫の収入と私の現状を踏まえた支払いが決まり、滞っていた分が振り込まれた。の通を見た、私は声をげたりしなかった。ただ蔵庫のにち、来の費と娘の靴代を計算した。数字が現実の暮らしへ戻ってきた。それが何より嬉しかった。
働き始めるに、私は放課の預かりについて学と相談した。柚は「ママが迎えに来るまで本を読んで待てるよ」と言ったが、私は無理をさせたくなかった。職の所に事を話すと、学事のは勤務を調できるよう配慮してくれた。族の事を説することは恥ずかしいことではないと、しずつえるようになった。
美の紹介してくれた会計事務所では、週の補助職員として働けることになった。最初は入力作業と領収の理だけだったが、私には懐かしい仕事だった。
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面接での空を説すると、所は「計を回してきた経験も無駄ではありませんよ」と言った。私は帰り、駅の窓に映る自分の顔を見た。以より疲れているのに、目だけはしるく見えた。
健太郎は娘に会いたいと申した。私は藤先と相談し、娘の気持ちと全に配慮した面会の方法を考えた。柚は「会いたいけど、ママの悪を言われるのは嫌」と話した。その言葉を伝えると、夫は最初「そんなことは言っていない」と否定したが、に面で娘のでは争いについて話さないと約束した。私はその約束を記録に残した。
ある夕方、仕事から帰ると、柚が玄関で待っていた。「ママ、お仕事どうだった?」。私は「難しかったけど、楽しかったよ」と答えた。娘は嬉しそうに笑い、私の鞄を受け取ろうとした。「いからいいよ」と言うと、「じゃあ、緒に持つ」と言って取っを片方つかんだ。私は娘とで鞄を運びながら、今度はこの子にの問題を背負わせないとに決めた。