"「家は俺が守る」息子を信じた母、4年後の衝撃" 第14話
戻らないという選択
私は建築士への状態を見てもらうことにしました。
調査の結果、建物の構造自体にきな問題はありませんでした。根も補修済みで、すぐにめないほど傷んではいません。
ただし、齢者の暮らしという点では問題が残っていました。
「階の活へ改修すればめます。ただ、この階段を毎使うのはおすすめしません。浴も段差がきいですし、の温度差もあります」
専の説を聞き、私はのをゆっくり見回しました。
直の嘘を暴いたからといって、が若返るわけではありません。
私自もの体ではありません。
支援付き宅へ戻り、数考えました。
正とのい。
直を育てた。
庭の梅。
台所。
仏壇。
放したくないものはたくさんあります。
でもいを守るために、自分のこれからを便な所へ縛りつける必があるのか。
藤沢先へ相談すると、彼女は選択肢を理してくれました。
改修して戻る。
賃貸にする。
売却する。
「どれが正解だといますか?」
私が尋ねると、藤沢先は笑いました。
「私が決めることではありません」
「そうですよね」
「誰が決めますか?」
私は答えました。
「私です」
その言葉を言った、自分でもし笑いました。
かけて、ようやく当たりのことを言えるようになったのです。
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私はを売ることにしました。
直を呼び、そのことを伝えました。
「、売ることにしたわ」
直は驚きました。
「本当に?」
「ええ」
「俺、に売った方がいいって言ったは……」
「違うの」
私は遮りました。
「あのは、あなたが決めようとしたでしょう。今は私が自分で見て、自分で専へ聞いて、自分で決めたの」
直は黙りました。
「そのものが事だったんじゃないの」
私は続けました。
「決めることが事だったのよ」
の売却準備が始まりました。
私はしいまいも探しました。
今の支援付き宅よりし広く、駅と病院にい所。エレベーターがあり、段差がなく、必になれば活支援を増やせる宅です。
桜井さんと見学した部には、向きの窓がありました。
「ここ、どうですか?」
「いいわね」
「本当ですか?」
「ええ。階段がないもの」
桜井さんが笑いました。
「そこ、かなりなんですね」
「とてもよ」
昔なら、便利さを選ぶことに罪悪があったでしょう。
夫と暮らしたを売るなんて、いを捨てるようにじたかもしれません。
でも今は違いました。
いはの所権と緒に消えるものではありません。
正と過ごしたは、私のにあります。
だから私は、過ではなく、これからの活へおを使うことにしました。