"「家は俺が守る」息子を信じた母、4年後の衝撃" 第12話
理恵が黙っていた理由
直との銭理が段落した頃、理恵がで私の支援付き宅へ訪ねてきました。
「突然すみません」
玄関でくをげる姿は、以よりひどく疲れて見えました。
私は部へ招き、さなテーブルで向かいいました。
「今は直と緒じゃないのね」
「はい。お義母さんとで話したくて」
理恵はしたお茶にをつけず、膝ので指を組みました。
「私、お母さんがあのにみ始めた、本当にお義母さんの許があるとっていました」
「ええ」
「でも途で、おかしいと気づきました」
「いつ?」
「お義母さんが歩けるようになった頃です」
理恵は唇を噛みました。
直の態度がおかしくなり、私がへ帰れるかもしれないと聞いたも、夫は具体な話を避けた。
それで、私の許など最初からないのではないかと疑い始めたそうです。
「どうして私に直接聞かなかったの?」
私が尋ねると、理恵の目から涙がこぼれました。
「怖かったんです」
「何が?」
「もし許がなかったら、母がをなきゃいけなくなるから」
貞子さんは暮らしです。
以のを失い、しい賃貸を探すのも難しかった。
理恵は自分の母親がむ所を失うのが怖くて、「たぶん丈夫」と自分へ言い聞かせたのです。
「だから、私が施設からられないかもしれないとっても、見ないことにしたのね」
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理恵は泣きながら頷きました。
「はい」
私は責めるべきだといました。
実際、理恵には責任があります。
途で気づきながら、私へ連絡しなかったのですから。
「理恵さん」
「はい」
「あなたが黙っていたことは、あなた自の責任よ」
理恵はくをげました。
「はい」
「自分のお母さんを守るために、別の母親が困っていることから目をそらした。それは忘れないで」
「はい」
私はしを置きました。
「でも、直が最初から作った嘘の全部を、あなたのせいにするつもりもないわ」
理恵が顔をげました。
「直は私にはが壊れていると嘘をついた。貞子さんには、私が戻りたくないと言っていると嘘をついた。そので番都よくっていたのは、直自よ」
理恵は黙って聞いていました。
「これからつだけ約束して」
「はい」
「誰かが何も言わないに、それを勝に同したことにしないこと」
私は言いました。
「おかしいとったら、本に聞く。波をてたくないからって黙っていると、で何倍もきな波になるのよ」
理恵は涙を拭きました。
「分かりました。もう逃げません」
「なら、貞子さんのしいを緒に探してあげて」
「はい」
彼女が帰った、私は窓をけました。
のが部へ入ってきました。
直だけが嘘をついた。
それは事実です。
けれど、その嘘が続いたのは、周りのたちがそれぞれ「今は言わない方がいい」
と目をそらしたからでもありました。
私自も同じです。
直が忙しいのだとおうとし、確認しなかった。
理恵は母親を守るため、聞かなかった。
貞子さんは直を信じ、私へ連絡しなかった。
つの嘘を何もの沈黙が支えていたのです。
だから私は、直だけを悪者にして終わるつもりはありませんでした。
これから必なのは、誰かの言葉を信じるに、自分で確かめる暮らしでした。