"義実家同居を勝手に決めた夫、私は別の新居へ引っ越した" 第11話
「から、母さんは遊びにくつもりだった」
「母さん。もういいだろう」
義父がい声で言った。
、義父が義母の話を遮るところを、私はほとんど見たことがなかった。
義実ではいつも聞を読み、のことは「母さんに聞いてくれ」で済ませていただった。
その義父が、初めて私の方へ体を向けた。
「苗さん。母さんはから、友達と帰りのバス旅の会に入っとる。に回だ。それと公民館の体操教にも週回申し込んどる」
「お父さん!」
義母が声をげた。
義父は止まらなかった。
「苗さんが来たら、わしの弁当も朝飯も晩飯も任せるつもりだった。洗濯も買い物もな。自分はかける。その段取りをにはもう全部決めとった」
私は義母を見た。
君さんの「から楽になる」という言葉。
引っ越し当、義母が言いかけた「あなたがいなかったら――」。
全部つながった。
義母は、私が来れば自分が事からりられるとっていた。
から楽になる。
私がいなければ、楽になれない。
義父はさらに続けた。
「台所のカレンダーに、旅のも体操のもいてあった。その横の朝のところに、苗さんっていてあった」
義母は顔を真っ赤にして反論した。
「だって私は嫁に来てから、ずっとこのの台所にってきたのよ!」
声が震えていた。
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「お父さんのお母さんとも緒にんだ。朝はに起きて、お姑さんの付けにわせて。やっとくなって楽になれるとったら、今度はお父さんの世話でしょう? やっと私の番だとったのよ。嫁が来たら、今度は私が楽をする番だって!」
義母の疲れが嘘だとはわなかった。
族の世話をしてきたが、自分のを欲しいとう。
それ自体は何もおかしくない。
ただ、義母はその負担をろす相として、私を選んだ。
私の仕事も、通勤も、気持ちも聞かずに。
自分が義母からされて苦しかったことを、「今度は私の番」として次の嫁へ渡そうとした。
「お義母さんが楽になりたいとうのは、悪いことじゃないといます」
私は言った。
「でも、そのために私の暮らしを決めるなら、度くらい私にも聞いてほしかったです」
義母は何も答えなかった。
先が質問した。
「階のお部についても確認したいのですが、ご夫婦で使う部だったのでしょうか」
義母はしばらく迷った、き直るように言った。
「正吾は朝がいから、階のに布団を敷いて寝てもらえばいいとってたのよ。苗さんは階でで寝られるでしょう」
正吾が初めて驚いた顔で母親を見た。
「俺、階で寝ることになってたの?」
義母は答えなかった。
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私はに送られてきた写真をいした。
シングルベッド台。
古いタンス。
段だけ空けられた引きし。
あれは夫婦の寝ではなかった。
最初から、私を置くための畳だった。
先はさらに聞いた。
「では、親戚の方へ『苗さんから同居を頼まれた』と説されたのは、なぜですか?」
い沈黙の、義母はさな声で言った。
「本が望んできたことにしておけば……のことを任せても、誰にも何も言われないでしょう」
私は息を止めた。
「嫁を使ってるなんて、親戚にわれたくなかったのよ」
つまり義母は、私が実へ入るから、周囲の見え方まで準備していた。
私が望んだ同居。
私が好きで作る弁当。
私が好きで半の朝を用する。
そうしておけば、誰にも責められない。
先は正吾へ向き直った。
「正吾さんは、こうした事をごでしたか?」
正吾はく黙った。
「……母さんが楽になれるならってった。親父の料も減るし、万入れれば何とかなるし」
「その万円は、どこから?」
「共通座です」
「そこには苗さんも毎万円入れているんですね」
正吾は答えなかった。
義父の収入を補うおの部まで、私の料からすつもりだった。
義母の事を私が引き受ける。
義父の減収をの活費から埋める。
正吾は親孝な息子として周囲から評価される。
の都だけが、同居というつの箱のへきれいに収められていた。
その箱のに、私の希望だけがなかった。