"昭和46年、優勝した妻に夫が告げた「帰るな」" 第15話
教を残す条件
がけると、栗田は正式に利用料の改定をらせた。子たちはしい料表を囲み、々に見を言った。京子は「毎週は難しいけど、回なら続けたい」と言い、初枝は「曜の午に度でも集まれたら、遅番の週にも来られる」と頼んだ。全員が同じ条件で来る教という考え方を、子はそこで捨てた。
ただし参加者が好きなに来るだけでは、は利益を確保できない。子は栗田へ、に決まっただけレーンを借り、料をまとめて先に支払う案をした。数がないは自分たちが負担し、いは待つにも順番を守ってもらう。会費の額と使いを全員にらせ、定期に集まって決める。栗田は「ようやく、とお客の契約の話になりましたな」と言った。
だが、もっときな問題があった。青柳がに別の支へ移るかもしれないというのだ。彼は指導者の勉を続けるために、経験を積める所を探していた。子は驚き、「この教はどうなるんですか」と尋ねた。青柳は申し訳なさそうに笑った。「僕がいないと続けられへん教なら、今のうちに考えた方がええ」。子は自分が彼に頼り切っていたことを悟った。
全の説や球の選び方、初めてのへの教え方は、青柳に度教わっただけではにつかない。
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子は彼と相談し、初者に教えるの順を枚ずつまとめることにした。無理にい球を持たせない、体調が悪いには投げさせない、元が滑るを見つけたら断する。毎回確認する項目を決めると、初枝や澄子も伝える部分が見えてきた。
その週末、子は試しにさな公練習会をいた。参加者の夫や子どもが来て、いつもは見学しているたみが受付で案内した。京子の夫は妻のフォームを見て「お、らんにうまくなったな」と驚いた。京子は得げだったが、最の投を溝に落とすと、で笑った。ボウリングが夫婦の勝ち負けを決める所でなく、共通の話題になる瞬があった。
子の順番になり、皆が優勝者の投球を期待した。彼女は第投で本倒し、残り本を狙って投げた。球はわずかにれ、ピンだけ残った。拍と笑いが起こる。以なら恥ずかしかったかもしれない。しかし子は振り返り、「この残り方、次に覚えといてね」と言った。失敗した投球を、そのまま教の教材にしたのである。
終、栗田は受付で精算をした。公練習会は黒字ではなかったが、赤字をさく抑えられた。しい客も何か会員になると言った。栗田は条件付きで、からかの利用契約を結んでもよいと提案した。
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ただし会費がか続けてりなければ、契約は見直す。子はそので返事をせず、参加者全員へ条件を伝えることにした。
初枝はしい当番表を見て「曜の朝を増やしてもらえたら、私が受付をやります」と申した。京子はその週にの仕入れがあるため参加できない。以の子なら、自分が分働けばよいとったかもしれない。しかし今度は「できるができるに」と言って、当番を交代できる仕組みを考えた。たみは見学のへ子を勧める役を引き受けた。投げる回数が減ったことで、自分の居所が狭くなったとっていた彼女は、名をき込まれて嬉しそうだった。
桂子のでいた相談会では、見が割れた。毎きちんと払うならだというもいれば、庭の事で続けられなくなることを配するもいる。子は皆の顔を見ながら言った。「無理をするがるなら、やり方を変えましょう。それでも続けられへんは、やめることも決めておきたい」。初めて、教を永に残すことだけが目ではないとえた。