"四十九日の絶縁" 第11話
暴かれた見栄と、次男嫁の告
「お姉さん、本当にお見事でした。スカッとしましたよ」 さおりさんは、私のデスクの向かいにある丸子に腰をろすと、淹れたてのアールグレイの湯気を吸い込んで柔らかく微笑んだ。 その表には、義母・悦子への片の未練もも残されていない。
「さおりさん、ごめんなさいね。せっかくシンガポールから帰国して、がに来てくださっているのに、あんな醜い話を聞かせてしまって」 「いいえ、むしろで聞けて良かったです。今頃あの、自分のピンクの自転を睨みつけながら、所のスーパーにもけずにカップラーメンでもすすっているんじゃないかしら」
さおりさんはクスリと笑った、ふと真面目な顔つきになって、持参していた本革のバッグから分いクリアファイルを取りした。 「お姉さん。実は今、居の設計相談とは別に、お姉さんにどうしてもお見せしておかなければならない類があって持ってきたんです」
机のに滑りされた類。 それは、義実の・建物の登記簿謄本のコピーと、ある方からの融資細の写しだった。 「これ……お義父さんが建てた、あのお敷の……?」
「ええ。修平がシンガポールから本の弁護士に依頼して、極秘裏に調べげたものです。
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お姉さん、ごでしたか? あのお義母さん、お義父さんがくなってからのこので、義実のを担保に、千万円以の借を作っていたんですよ」
「……千万円!?」 私は息を呑んだ。 義父は、堅実な公務員として勤めげ、額の退職と貯蓄を遺して旅ったはずだった。ローンなど疾狂に完済していたはずの持ちに、なぜ千万円もの根抵当権が設定されているのか。
「お義母さんのあの病な見栄ですよ」 さおりさんはややかな線で類を指先で弾いた。 「お義父さんがくなった途端、歯止めが利かなくなったんです。座の宝飾で何百万円もするエメラルドの指輪を買い漁り、親戚に配るお元やお歳暮には流デパートの特選品を数件分も送りつけ、果ては怪しげな投資信託の詐欺紛いの話に引っかかって損をしたんです」
その穴埋めのために、義父の遺産を使い果たし、それでもりずにの権利を持ちしてから借をねていたのだという。 「お姉さんと公平兄さんを無理やり同居させたのも、寂しかったからなんかじゃありません。公平兄さんの収入から活費を巻きげ、自分の借の利払いに充てるためだったんです。そして、公平兄さんがくなった……あのは、兄さんに掛けられていた保険と遺産を、全部独り占めできると踏んだんですよ」
パズルの最のピースが、音をてて嵌まった。 なぜ、義母はの当に、私を喪のまま叩きしたのか。 夫の保険の受取が私と子供たちになっていることをり、私をから排除し、歳の陽翔を養子縁組させてその取り分を奪い取ろうとしたのだ。
「どこまでも……浅ましいね」 私の唇から、乾いた溜息が零れ落ちた。 血も涙もないとは、まさにあの姑のためにある言葉だった。