"俺を睨む「氷の女」が、双子の前で笑った日" 第12話
桜の並とつのランドセル
。抜けるような青空の、満の桜がをピンクのトンネルのように彩っていた。
学の正には、「入学式」とされた板がてられ、真しい標準にを包んだ親子連れで賑わっている。
「パパ! お母さん! くく!」
板のでぴょんぴょんね回っているのは、ビビッドピンクのランドセルを背負ったもこだった。胸元にはいコサージュが揺れ、にはキラキラのがついた提げ袋が誇らしげに握られている。
その歩ろで、淡いラベンダーのランドセルを背負った男の子のような姿勢で鏡のように並んでいるりこ。その胸元にも、お揃いのコサージュが付けられていた。
「りこちゃん、ちょっとじっとしててね。リボンが曲がってるわ」
エリカが紺のセレモニースーツの膝を面につき、りこのブレザーの胸元を優しく直してやる。
鏡越しのようにエリカを見つめていたりこが、ふっとをいた。
「……お母さん」
エリカのが、ピタリと止まった。
これまでは「エリカさん」「お姉さん」と呼んでいた娘が、初めて自らの志でにしたその響き。
「お母さん、うさぎのバッグ、お友達に『いね』って褒められたよ」
りこはにした提げ袋を胸のに掲げ、恥ずかしそうに、だが満面の笑みを浮かべた。
エリカの瞳に、瞬に涙が滲んだ。しかし、彼女は慌てて瞬きをして涙を押し戻し、りこの柔らかなを優しく抱きしめた。
「よかったわね、りこちゃん。……入学、おめでとう」
「うん!」
通りかかった担任の教師が、カメラを構えて声をかけてくれた。
「ご族揃ってのお写真を撮りましょうか?」
「お願いします!」
もこがエリカの腕にびつき、りこが公平のをしっかりと握る。
カシャリ、とののでシャッターが切られた。
写真ののは、誰もが点の曇りもない笑顔を浮かべていた。血の繋がりなどという些細な境界線を軽々と超え、魂で選びい、守りうことを誓った「真の族」の姿が、そこに永に焼き付けられたのだ。