"離婚翌日に6億円当選、実家で弟に「居場所はない」と拒絶された私" 第13話
古いをる
それでも古いそのものの問題は残っていた。
すりを増やしても、急な階段や狭い浴、の寒さまで完全には解決できない。
佐藤さんから、齢者向け宅を度見学してみないかと提案された。
父は最初、嫌な顔をした。
「施設なんかかんぞ」
「むと決めるんじゃないよ。見るだけ」
私が言うと、父はしぶしぶ承した。
見学した宅は、父が像していた「施設」とは違った。
個があり、具も持ち込める。堂には同代のたちがいて、将を指しているもいた。廊にはすりがあり、段差はない。必なだけスタッフへ相談できる。
母は浴を見て目を輝かせた。
「お父さん、ここならお呂が楽そうよ」
父は「ふん」と言っただけだった。
しかし帰りので、珍しく自分から聞いた。
「あそこ、にいくらかかるんだ」
その言で、私は父の気持ちがしいたのだと分かった。
費用については、私が負担できる範囲を族で話しった。
私は全額すと言わなかった。
両親自のや資産で払える部分は払う。そのでりない分を私が支える。
健太にも確認した。
「俺たちの活が圧迫されないなら、それでいい」
弟はそう言った。
数か、父と母はその宅へ移ることを決めた。
引っ越しの、父は最まで嫌だった。
ので何度も振り返り、へ乗ってからも腕を組んで黙っている。
私は何も言わなかった。
しいのだろう。
怖いのだろう。
それでいいとった。
しい活に慣れるまでにはが必だ。
ところがか、私が様子を見にくと、共スペースで父が同代の男性と将を指していた。
「ここ、どう?」
私が聞くと、父は盤面から目をさず言った。
「こいつら、なかなかい」
それだけだった。
けれど顔は以よりずっと良かった。
母もしい活を気に入っていた。
「夜にトイレへくのが怖くなくなったのよ」
その言葉を聞いた、私は胸が詰まった。
古いで暮らしていた頃、母はそんな恐怖を私に度も言わなかった。
丈夫と言い続けていた。
今は「怖かった」と言える。
それもきな変化だった。