"「息子が高熱なのに来い!」夫一家に185万円の請求書を押しつけられた私の正体" 第19話
断絶の契りと、母の誓い
初の柔らかな差しが差し込む庭裁判所の調で、私と達也の最の対面がわれた。
アクリル板の向こうに座る達也の姿は、わずか数カとは別のように変わり果てていた。 仕ての良いスーツは見るもなく、くたびれた作業着にを包み、頬は極限までこけ落ち、豊かな黒髪には髪が混ざっていた。 元には、婚と、親権を完全に放棄する旨の宣誓が置かれている。
「……美央」 掠れた声で、達也が顔をげた。 「俺……雇いの解体事の仕事を始めたよ。毎、まみれになって働いてる……。取りの半分以は、おへの賠償の返済に引きされてるよ……」
私は無言のまま、静かに彼を見つめた。 「……蓮には、会えないのか? 度だけでいいんだ……父親として、顔を見せてくれないか……」
「いいえ」 私の答えは、寸の迷いもなく、静かに調の空気を断ち切った。 「蓮の戸籍から、あなたのは法に完全に抹消されます。面会交流権も、裁判所により永久に認められませんでした。……あなたには、あの子の父親を名乗る資格は微もありません」
「美央……頼むよ……俺は、おを本当にしてたんだ……!」 男の目から、粒の涙がポロポロとこぼれ落ち、テーブルを濡らした。 「おが富豪だからじゃない……! 俺が……俺が傲で、調子に乗って、全部ぶっ壊しちまったんだ……! 頼むから、もう度だけチャンスをくれ……!」
私はちがり、バッグからペンを取りして、婚届の最の欄に署名捺印した。 そして、類を調委員へ渡すと、達也の目を真っ直ぐに見据えて告げた。
「あなたがしていたのは、私ではなく、私のおと、私の従順さだけよ。……さようなら、松岡達也さん。度と、私たちのに現れないで」
背で「美央! 美央ぉぉぉっ!!」と泣き叫ぶ元夫の声を、私は度も振り返ることなく置きりにした。 裁判所のい扉を押しけると、にはどこまでも青く澄み渡る、の青空が広がっていた。
胸の奥にあった最の曇りが、爽やかなとともに完全に吹きんでいくのをじていた。 偽りの庭に縛られ、自分を殺して耐え忍んでいた々は、今、完全に終わりを告げたのだ。