"「息子が高熱なのに来い!」夫一家に185万円の請求書を押しつけられた私の正体" 第6話
傲な誕計画と忍ばせた録音
曜の昼がり。 都内の空にはどんよりとしたのが広がり、たいが窓ガラスを濡らしていた。 蓮の邪薬をもらいに児科へき、帰宅してようやく寝かしつけたばかりの静寂を破るように、再び玄関のチャイムがけたたましく鳴り響いた。
モニターを確認すると、義母の子と、義妹の里奈の姿が映っていた。 事の連絡もなく、鍵を使うかのようにズカズカとがり込んできたは、濡れた傘を玄関のに放りし、リビングのソファを占領した。
「ちょっと美央さん、部が散らかってるじゃないの。にいて何をしてるのよ」 子はテーブルのに置いてあった蓮の絵本を鬱陶しそうに払いのけ、脚を組んだ。 「すみません、蓮のががったりがったりで、病院へ連れてっていたんです」 私が静かにお茶をすと、里奈がスマートフォンを弄りながら、甲い笑い声をげた。
「お母さん、見て見て! 達也お兄ちゃんが予約してくれた『グラン・エクリプス京』の最階レストラン! ディナーのコース、番いのでも万円だって! すごーい!」 「まあ、素敵ねえ!」 子は目を輝かせ、宝のついた指でスマートフォンの画面をなぞった。 「さすがは私の自の息子だわ。
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超流商社のエリートだからこそ、あんな選ばれたしか入れないホテルのVIPルームを押さえられるのよ。ねえ里奈、せっかくだからお肉も番いシャトーブリアンに変更してもらって、ワインもヴィンテージを何本かけさせましょうよ!」
は、来週曜に迫った子の誕ディナーの豪遊計画を、私の目ので悪びれもせず話しっていた。 もちろん、自分たちが円たりとも支払う気などない。 「お義姉さん、当の会計、全部で百万円は軽く超えるとうけど、しっかり準備しておいてよね?」 里奈がニヤニヤしながら、私を顎で指した。 「お母さんの還暦過ぎの特別な誕なんだから、嫁のあんたが全額払って親孝するのが筋ってもんでしょ? まさか『おがない』なんて言わないよね? お兄ちゃんに養ってもらってる分際で」
私はエプロンのポケットにを差し入れ、あらかじめ忍ばせておいたペン型ボイスレコーダーの録音スイッチを、指先でカチリと押し込んだ。
「百万円……ですか。し額がきすぎるようにいますが……」 私がわざと困惑したように眉を寄せると、子の表が変し、般若のような険悪な形相で私を睨みつけた。
「何言ってるのよ、この恩らずが!!」 子の声が、静かな部に響き渡った。 「達也が毎をにして働いてるから、あんたもそのガキも、ぬくぬくとしのげるで暮らせてるんでしょうが! あんたの持ってる銭なんて、元々はうちの息子のおかげで貯まったようなものじゃないの! 流の夫を持てたことに謝して、全額を揃えてしなさいよ!」
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ボイスレコーダーの赤いさなランプが、彼女の恫めいた脅迫の言葉を、文字の狂いもなく正確に記録し続けていた。 息子の会社の銭破綻もらず、男が妻のカードを盗み使いしている事実もらず、自らを特権階級の貴婦だと信じ込んでいるれな寄虫たち。
「……分かりました。お義母さんのお誕ですから、ちゃんとお支払いできるように準備しておきますね」 私が線を落として従順に頷くと、子は「最初からそう言えばいいのよ」とを鳴らし、ちがった。 「じゃあ曜の夜、遅れないように来なさいよ。主役の私たちが先に楽しんでるから、あんたは最にお財布だけ持ってくればいいんだからね!」
満げに笑いながらっていくの背を見送り、私は静かにレコーダーをポケットから取りした。 PCをちげ、録音データを暗号化クラウドストレージへバックアップする。 証拠は、着実に、完璧に積みがっていた。