"大正十四年、卒業式で制服を脱いだ三十七人――母の署名に隠された秘密" 第17話
輩の入学
援会の臨会は、学の講堂ではなく町の公会堂でかれた。学へ来たことのない保護者や、卒業の族も参加できるようにするためだった。議を務めた居は、まず制貸しし案を説し、賛成か反対かの見を求めた。
最初にったのは、来入学予定の娘を持つ父親だった。「借りられるならありがたい。しかしその制度を始めるを、しく入るから余分に取るのでは、話が逆です」と言った。会から賛成の声ががる。続いて別の母親が、「うちは自分でを作りたい。貸ししだけを選べるようにしてほしい」と訴えた。
操たちは、卒業同士で考えていた案を黒板にきした。しい入学に律のを課すことはしない。買い取りを望む族からは予定通りの代を受け取り、貸しし用の着は学と同窓会が持つ。費用の部は援会が既に積みてていた事準備費からすが、その使いは保護者の承認を得る。
「残りはどうする」と居が尋ねた。志乃はへて、同窓会が管理と修繕の仕事を引き受けること、貸し賃は実際の修繕代と保管のを考えた額にし、学が任の利用としてらせることを説した。「ただし初めの代は、何もかけて返す約束になります。桐さんと、縫いの皆さんにも承諾がります」
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会のろから、「そんな先のことまで女学のいつきで決めていいのか」と声ががった。操は返そうとしたが、鶴子がちがった。「これは私たちだけのいつきじゃありません。を縫ったも、売るも、買うも、何度も話しています。私はの都でしいを買えません。でも、買えないからみんなと別の所で卒業するのは嫌でした」。
鶴子は言葉を探しながら続けた。「いま番嫌なのは、来の子が私みたいに困ることです。だから、しいに無理なを払わせる案なら、私は賛成できません」。会は静かになった。操は友の横顔を見て、初めて彼女が自分の力で話し終えるのを待った。
居はしばらく黙った、援会で使える額を示した。もともと卒業の記事に充てる予定だった積があり、そのうち部はまだ使われていない。ただし全額をへ回すことには反対がる。「式が止になったからといって、残ったを勝に別の目へ使うわけにはいかん」と居は言った。
志乃は、同窓会が保管や修繕の会計を公すること、卒業たちも能な範囲で管理を伝うことを提案した。さらに今の貸し賃の部を次度以の修理代として積みて、援会への返済分とは混ぜないようにすると説した。
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会は夜まで続いた。最終に、援会は未使用の事費の部を初回費用へ充てることを承認した。残る額については、桐と同窓会が支払いの期を分ける条件を話しうことになった。満致ではなかったが、反対者の見も記録に残された。
会をると、宗郎が環へ声をかけた。「よくの話を聞いたな」と言った。環は笑った。「父さん、私たちがただ目ちたくてやったとっていたでしょう」。宗郎はし顔をしかめ、「そうったもあった」と正直に認めた。
しかし翌朝、別の問題が持ちがった。桐は初回費用を受け取る準備をめたものの、縫製所とので未払い賃の内訳がまだまとまらなかった。度縫いした袖のを誰が負担するか。そのさな額に見える問題で、交渉が再び止まりかけたのである。