"高熱の娘を置き去りにした姉は、私の夫と不倫旅行中だった" 第13話
母の平打ちと絶縁の宣告
「……麻里奈」 それまでちゃんを抱いて背を向けていた母が、ゆっくりと振り返った。 その瞳には、かつて見たこともないほどのいりと、底れぬ絶望が宿っていた。
母はちゃんを父の腕へと預けると、静かな取りで麻里奈のへと歩み寄った。 「お、お母さん……私、そんなつもりじゃ……」 麻里奈が言い訳をにしようとした、その瞬だった。
パァァァンッ!!
静まり返った仏に、乾いた激しい破裂音が響き渡った。 母の渾の平打ちが、麻里奈の頬を捉えたのだ。 勢い余って畳のへと倒れ込む麻里奈。かった頬が、瞬くに赤に腫れがっていく。
「お母さん……!? 叩いたの……? 私のこと……!」 信じられないというように頬を押さえる麻里奈に対し、母は全を震わせながら、腹の底からの声を絞りした。
「叩いて済むなら、何度でも叩いてやりたいわよ!! あんたは……あんたは自分の産んだ子供を何だとっているの! 妹の庭を壊し、妹の夫と寝取って、挙句の果てに赤ん坊に眠薬をませて捨てるだなんて……! そんな鬼畜のような真似、として許されるはずがないでしょうが!!」
母の目から、粒の涙がボロボロとこぼれ落ちた。 「あんたを育てた数が、けなくて、悔しくて、涙もないわ……。どうしてこんな化け物に育ってしまったの……!」
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「お、お母さん……悪かったわよ……ごめんなさい……! もう度と秀さんとは会わないから! だから許して……!」 麻里奈が母の首にしがみつこうとする。 しかし、母はそのを酷に振り払った。
「許す? 誰が許すもんですか」 母は涙を拭い、般若のようなたい表で言い放った。 「本をもって、あんたをがから勘当します。親子の縁は、永に切らせてもらうわ。度とこのの敷居を跨ぐんじゃないよ」
「か、勘当……!? そんなの嘘でしょ!? 私、むもないのよ!? はどうなるのよ、私の娘よ!!」
「ちゃんの母親は、もうあんたじゃない」 父が歩へとみた。 「児童相談所と庭裁判所へ、すでに親権止および親権喪失の審判を申しててある。育児放棄と投薬虐待の診断がある以、親権の止は確実に認められる。この子は、私たちと美で育てる。あんたには、指本触れさせん」
その、玄関のチャイムが鳴り響いた。 々しい音とともに廊へ現れたのは、制を着た名の警察官だった。
「失礼します。麻里奈さんですね? 総医療センターより通報のありました、乳児に対する保護責任者遺棄、ならびに傷害の容疑について、警察署まで任同願います」
「け……警察……!? 嫌! して! 私、何もしてない! 秀さん、助けてぇっ!」 半狂乱になって暴れる麻里奈は、女性警官に両腕を固められ、無残に引きずられていった。
残された仏には、に額を擦り付けたまま震えがる秀の姿だけがあった。