"4億円の私の家を義弟に譲る義母――夫の一言で凍りついた古希祝い" 第10話
階段がした答え
調査からかが過ぎ、季節はになった。
義母はすぐにはをなかった。こちらも無理に期限を切るのではなく、今の事計画と居について話しいながらめることにした。
ただ、あの以、義母の態度はらかに変わった。
所のから「派なお宅ですね」と褒められても、「そうですね」と答えるだけで、「うちの自の庭で」とは言わなくなったらしい。
孝志が「母さん、もう『うちの』って言わなくなった」と寂しそうに話した。
私は何も言わなかった。
それは敗ではなく、事実へ戻っているだけだった。
のある週末、公平がを訪ねてきた。
「母さんの膝、かなり悪くなっています」
話を聞くと、数、義母は夜に階からりる途でを滑らせたという。幸いきなけがはなかったが、本は相当怖かったらしく、そのは階段のりりを極端に避けている。
「あの階段、段差がいでしょう。俺がったも、母さん両ですりに掴まって段ずつりてました」
私は義母が調査のに見せた姿をいした。
自分の体にわないを、見栄のために放せない。
それはもう財産の問題ではなかった。
「それで昨、また言ったんです。俺ののくのマンション、見るだけでも見てみないかって」
「お義母さんは?」
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「最初は『私を追いしたいんでしょう』ってりました」
公平は苦笑した。
「だから俺、聞いたんです。『母さんは、このをたら何を失うんだ』って」
私は顔をげた。
「むなのか。それとも『黒田の奥様』って見られることなのかって」
「かなりったでしょう」
「顔を真っ赤にして、『帰って』って言われました」
公平はそこでし笑った。
「でも昨の夜、母さんから話が来たんです」
「何て?」
「『見るだけならってもいい』って」
その言に、孝志がきく息を吐いた。
「やっとか」
「まだ決まったわけじゃありません」
私はへ釘を刺した。
「ここで『くた方がいい』『その方が楽だ』って押したら、またになるわ。お義母さん自に決めてもらった方がいい」
孝志は納得できない様子だった。
「でも危ないぞ」
「だから公平さんが全な選択肢を見せ続けてくれてる。それで分よ」
誰かに追いされたとえば、義母は永に私をむだろう。
自分で古いを放したとえれば、しい活を自分の選択として受け入れられる。
それは義母のためだけではない。
これから私たちが、また同じ依関係へ戻らないためにも必なことだった。
翌、公平は義母を連れてつの賃貸マンションを見て回った。
そしてつ目の部へ入った。
義母の取りが、初めて変わった。