みかん小説
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"消された十六番目の席" 第3話

追いやられたと見えない序列

具を勝に処分された事件を皮切りに、麻美の「領拡」はとどまる所をらなかった。 の半ば、朝の片付けを終えて流し台を拭いていた私に、麻美がすりでづいてきた。 「お母さん、ちょっと階に来てもらえます?」

言われるがまま階段をると、麻美は階の側、私が以夫と使い続けてきた畳の主寝のでち止まった。当たりが良く、ベランダから庭の犀が見ろせる、こので番よい部だ。 「この部、子供ができたのために空けてもらえません?」 「え……? でも、ここは私とお父さんの部で……」 「向きでるいし、将来の子供部にぴったりなんですよ。お母さんは階ので分ですよね? 仏壇もあるし、階段のりりもなくなって腰が楽でしょう?」

麻美の笑顔には、片の悪も、そして片の慮もなかった。まるで、自分の持ち物を自分の都で並べ替えるかのような、当然の権利としての調だった。 その夜、輔もまた妻の肩を持った。 「母さん、この『のは膝が痛む』って言ってただろ。階にりた方が全だよ。親父の仏壇の横で寝られるんだから、むしろぶべきじゃないか」

私が階段の負担をにしたのは、半以ののに、たった度だけ呟いた独り言に過ぎなかった。

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言った言わないで庭内の空気をえ切らせるのが怖くて、私は結局、階から自分の敷布団と荷物を抱え、階の暗いへと追いやられた。 輔も麻美も、リビングでバラエティ番組を見ながら笑いしているだけで、私のい荷物にを貸そうともしなかった。

階のは、庭の側に面しており、昼でも灯をつけなければ暗い。 仏壇の横に布団を敷き、き夫の遺を見げながら、私は、たいシーツので膝を抱えた。 これで、階のすべての部――かつての輔の子供部、夫の斎、そして主寝のすべてが、若夫婦の専空となった。 に私と夫が築いたこので、私がを踏み入れることを許されているのは、階のこの畳と、事を作るための台所だけ。

さらに、には老朽化した浴と台所の管から漏が見つかり、規模な改修事をった。 ショールームで最のシステムバスと造理のアイランドキッチンを嬉々として選んだのは麻美だったが、事費用百万円の請求を支払ったのは、すべて私の定期預だった。 「どうせリフォームするなら、ハイグレードな設備の方が資産価値ががりますよ!」 そう言って麻美が選んだ最式の呂。だが、事が終わった、麻美が実の母親に話で話しているのを、私は台所の物でにしてしまったのだ。

『もしもし、お母さん? うちのお呂、にしくしたのよ。広くてジェットバスもついてるから、今度のお正にはみんなで泊まりに来てね!』

「うちのお呂」。 その言葉の輪郭のに、百万円を面した私のは、最初から欠片も含まれていなかった。 このは、いつのにか「若夫婦の」へとすり替えられ、私はその片隅で無償の政婦として飼われているだけのへと、完全に転落していたのである。

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