"箱詰めされた母の人生" 第11話
の結婚活の終わり
母の活が落ち着き始めた頃、私と輔の婚続きも具体になった。
輔は最初、何度もやり直したいと訴えた。
《借は自分で返す》
《度と嘘はつかない》
《今回だけは本当に反省している》
だが私は返事を変えなかった。
ある、最終な条件を確認するため、駅の喫茶で会った。
数かぶりに向かいった輔は、以よりかなり痩せていた。
「これ」
彼は借入先と残をまとめた資料をテーブルへ置いた。
「全部、自分で処理する。おには迷惑かけない」
「それは当然だとってる」
たい言い方になったが、輔は反論しなかった。
弁護士を交えて確認した範囲では、私が関与していない借り入れについては、輔自が責任を持って理する方向で話をめていた。
私は輔へ言った。
「つだけ、最に勘違いしないでほしい」
「何?」
「私が婚するのは、あなたに借があるからじゃない」
輔は線をげた。
「じゃあ、お義母さんのを……」
「それだけでもない」
私は言葉を選んだ。
「あなたは、お母さんに私が『もうしんどい』とっていると信じ込ませた。私には、お母さんが私と距を置きたがっているとわせた」
輔は黙った。
「あの、私が実へったら、お母さんはで荷物を詰めてた」
柄のカップ。
父の写真。
古い本。
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全部、自分が娘の荷になっていると信じながら箱へしまっていた。
「お母さん、私に嫌われたとってたんだよ」
輔の目が赤くなった。
「ごめん」
「あなたは私からおを盗もうとしただけじゃない。私とお母さんの関係を、返せない形に壊そうとした」
「そこまでのつもりじゃなかった」
「つもりの話はもういい」
私は静かに言った。
「結果として壊れなかったのは、たまたま私があの通を見て実へったから」
もし遅ければ。
もし母が正式な契約へさらにんでいたら。
もしの売却が具体化したあとだったら。
像すれば、今でもがたくなる。
「俺、本当に怖かったんだ」
輔は泣きながら、自分の父親の話をもう度した。
借で族を苦しめた父。
その父のようになりたくなかった。
なのに自分も同じように借を作ってしまった。
「おにられたら、父親と同じだってわれるのが怖くて」
「輔」
私は彼の言葉を遮った。
「その怖さは、あなたが嘘をついた理由の説にはなる」
彼が顔をげた。
「でも、お母さんを騙したことを正しくはしない」
涙が輔の頬を伝った。
「分かってる」
「本当に分かったなら、自分で返して、自分でて直して」
「歩美がそばにいてくれたら……」
「それはしない」
私は即答した。
「あなたは今も、自分がち直る責任を私に預けようとしてる」
輔は完全に黙った。
「自分のは、自分で戻して」
それが、夫婦として交わした最の本音だった。