"妻の事故と、五歳の娘が見抜いた嘘" 第10話
弁護士の鉄槌と自業自得の獄
翌週、介は休暇を取得し、都内の法律事務所を訪れた。 が病院で見破った倫の事実、マサの素元、そして破したの事故証。すべての証拠は揃っていた。
弁護士を通じて咲へ突きつけられた条件は、極めて峻厳なものだった。
介と咲の即婚。
女・の完全なる親権は介が取得し、咲の面会交流権は切認めない。
咲および倫相のマサに対し、貞為に基づく慰謝料として、それぞれ百万、計百万円の連帯請求。
事故によって破した介名義の両損害額、ならびに民の塀に対する賠償(保険の対象となった過失分)数百万円は、すべてマサと咲の連帯債務とする。
病で類を受け取った咲は、狂乱して介の実や職に何回も話をかけてきたというが、弁護士によってすべてブロックされた。 半随となり、リハビリ病院へ転院した咲を待っていたのは、過酷すぎる現実だった。
定職のないマサには、慰謝料はおろか事故の賠償を支払う能力など爪の先ほどもなかった。 マサの親族からも絶縁され、咲の実の両親も「倫ドライブで事故を起こして半随になった娘など、恥ずかしくて引き取れない」とサジを投げた。 退院、子活となった咲と、借まみれで雇いの仕事すら続かないマサは、都内の賃数万円のボロアパートにを寄せることになった。
だが、介護が必な元妻と、責任能力のない無職の男の同居が成りつはずもなかった。 毎のように罵りい、互いの傷を抉りい、やがて賃も払えなくなったは、支援団体のシェルターやダンボールハウスを転々とする活へと転落していったという。
自らの儘と勝な欲によって、夫のを捨て、娘の未来を踏みにじった女の、あまりにも無残で当然の末だった。