"雪の空港で消えた四人と第七格納庫" 第13話
の名
までに、黒田と結びつけられた被害者はになった。
最も古いのは1977。
最もしいのが1989の。
にわたり、黒田が勤務した空港、または張先の周辺で若い女性が姿を消していた。
全員が航空業界にいたわけではない。
しかし客乗務員、航空会社職員、空港売の従業員、旅会社勤務など、空港と何らかの接点を持つ女性がかった。
197811、福岡空港のチケットカウンターで勤務していた松田美紀。
1980、仙台で航空会社の職員をしていた女性。
阪勤務代に姿を消した。
記録はや事故の能性も検討され、そのまま未解決となっていた事件が、黒田の記と証拠品によって次々と別のを持ち始めた。
野は件ずつ族へ連絡した。
35以経っているため、両親がすでにくなっているケースもかった。
兄弟姉妹。
姪や甥。
には被害者を写真でしからない世代もいる。
それでも「何が起きたかりたい」といういは同じだった。
ある女性の弟は、姉がしたのだと親戚から言われ続けて育っていた。
母親は最までそれを否定し続けた。
「母が正しかったんですね」
DNA結果を伝えた、彼はそう言った。
それはぶべき言葉ではない。
しかし何も族のに残っていた疑いがつ消えた瞬だった。
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黒田がんでいる以、刑事裁判はかれない。
被告席に座らせることもできない。
遺族が直接問いただすこともできない。
だからこそ野は、捜査報告を能な限り詳しく残すことにした。
被害者がどんなだったか。
最にどこにいたか。
どう黒田との接点がまれたか。
証拠のどこまでが確定し、どこからが推定なのか。
犯の妄や言葉だけで事件を語れば、黒田自が望んだ物語になってしまう。
に置くべきなのは被害者だった。
についても同じだった。
順子は児の母だった。
理は結婚を控えていた。
奈は世界各をぶことを見ていた。
さゆりは族と複雑な関係を抱えながらも、妹とのつながりを守ろうとしていた。
彼女たちは「クリスマスの使」ではない。
黒田が勝につけた名に過ぎない。
を持ったの女性だった。
捜査本部では、その呼び方を公式資料からした。
事件名も「斗空港名客乗務員失踪・事件」と改められた。
黒田の神話を残すのではなく、の名を残すためだった。
そして。
族は、ようやく葬儀のを迎えることになった。