"雪の空港で消えた四人と第七格納庫" 第8話
の記
野は袋をつけたまま、かれていた記へ目を落とした。跡は35のカセットケースとよく似ており、文字ずつ定規でえたような正確さがあった。最の記述には、ニュースで第7格納庫の発見をったことがかれていた。
《ついに見つかった》
その文から始まっていた。
黒田は、が発見されるをく待っていたらしい。解体計画がんでいることも把握しており、数から「もうすぐが来る」と記していた。自分の為が世へられれば、警察はいずれへたどり着くとも予していた。
の記述には、へ戻るという文章があった。
「戻る?」
柴田が眉をひそめた。
そのものがにある。
だが記を読みめると、黒田はの半を別の域で過ごし、になると折この所へ戻っていたことが分かった。宿泊先や偽名について直接な記述は避けていたが、全国を移していた痕跡がある。
福岡。
仙台。
阪。
そして、黒田がかつて勤務した空港のある町ばかりだった。
神崎は古い記をいた。
19901。
事件直の記録が残っている。
黒田は自分が作った「面」を保するために写真を撮り、録音を残し、いつか誰かに理解されるまで待つといていた。その文章からは罪悪と自己陶酔が奇妙に入り混じっていた。
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野は嫌悪を覚えながらも、資料をつずつ撮した。
で読むのではない。
証拠として読む。
そこへから声がんできた。
「野さん」
伊だった。
「森ので見つけました」
から約百メートルれた所で、に半ば埋もれた防シートが発見されていた。掘り起こすと、そのに齢男性の遺体があった。
装は狩猟用の防寒着。
所持品に分証はない。
しかし胸ポケットには、黒田信司名義の古い帳が入っていた。
神崎が1989の職員写真をもとに作成された齢画像と顔を見比べた。
「黒田でほぼ違いないでしょう」
遺体の状態から、したのは数と考えられた。
つまり第7格納庫の発見がニュースになった直。
黒田はその報を確認し、へ戻り、最の記をいてから森へ入ったことになる。
には枚の写真が握られていた。
裏にはの名がかれていた。
順子。
理。
奈。
さゆり。
そしてそのに、い文章があった。
自分の為を悔いている言葉ではなかった。
35抱え続けた歪んだ執着を、最まで正当化するような内容だった。
野はそのを見つめてから、静かに証拠袋へ入れさせた。
「これで終わりではありません」
柴田が野を見る。
「黒田はんでいる」
「だからこそです」
机のには数本のテープがある。
写真も記もある。
さらに福岡、阪、仙台の名。
黒田が裁判につことはない。
しかし彼が何をしてきたのかをらかにする責任まで消えたわけではない。
その、のロフトを調べていた隊員が、つの古い箱をろしてきた。
には女性物のアクセサリーや計、名札、古い航空会社のバッジが量に入っていた。
の持ち物ではない。
野は箱のを見た。
黒田の被害者は、だけではなかった。