"白米だけの夕飯を出されたので、家を出ました" 第15話
私の卓は、私が決める
婚の話しいは、その、双方の弁護士を通してんだ。
結婚に形成した預貯などは理し、財産について必な分を分けた。慰謝料についても協議し、最終には公平から百万円を支払うことでまとまった。
私はの費を全部返せとは言わなかった。
うな代。
寿司代。
ネットスーパー。
芳の昼。
計算しようとえばできた。
私は経理だから数字はせる。
でも、それを取り返すために婚するわけではない。
私が取り戻したかったのは、おではなく活だった。
。
婚届を提した。
証欄にはさんと、野の母が署名してくれた。
母にはにすべて話した。
米だけの夕。
唐揚げ個。
肉のないすき焼き。
梅干しのおにぎり。
寿司。
半の準備。
全部。
母は泣かなかった。
ただ最に、
「よくで頑張ったね」
と言った。
その言で分だった。
。
元義母になった芳から話が来た。
し声がさくなっていた。
「麻子さん、私よ」
「はい」
「私もちょっとやりすぎたとってるの」
「ちょっと?」
わず聞き返した。
芳は言葉に詰まり、それから言った。
「族なんだから、そろそろに流してもいいでしょう」
私はし考えた。
そして静かに答えた。
「族なら」
「え?」
「で特寿司をべながら、私に米だけしたりしません」
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話の向こうが静かになる。
「それに、もう族ではありません」
芳は何も言わなかった。
「お体に気をつけて」
私は話を切った。
その、芳から連絡はない。
代さんから々況を聞いた。
芳は古いアパートで暮らしを続けている。
最初は何をするにも文句を言ったらしい。
買い物がい。
料理が面倒。
ネットスーパーの登録が分からない。
けれど代さんは全部を代わりにはやらなかった。
「自分でできることは、自分でしなさい」
そう言った。
芳はしずつ自分で注文し、自分で支払い、自分で夕を作るようになった。
分の卓。
さな仏壇のでべているという。
公平も暮らしを続けた。
万円のマンションはではく、の終わりにもっとさな部へ引っ越した。
洗濯。
掃除。
事。
クリーニング。
公共料。
全部自分でやるようになった。
私は、それを聞いても嬉しくもしくもなかった。
公平が母親に逆らわずに済む活を選び続けた結果。
芳が嫁へ全部を押しつけられる活を当然だとった結果。
が自分で引き受けることになっただけだった。
それから。
。
また度末が来た。
仕事を終えたのは午。
会社くのスーパーへ寄る。
閉の寿司売りで、のしい盛りわせを買った。
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トロ。
ウニ。
イクラ。
穴子。
なら、卓の向こうで公平と芳がべていたものだ。
部へ帰る。
靴を脱ぐ。
誰も、
「遅い」
と言わない。
テーブルへ寿司を置き、お茶を淹れた。
醤油を皿へ入れる。
最初にイクラをべた。
次にトロ。
ので脂が溶ける。
わず笑った。
「でべる寿司って、こんなにおいしいんだ」
あの夜。
私のにはめた米が膳だけ置かれていた。
「反省したら、おかずをしてあげる」
そう言われた。
私は反省しなかった。
代わりにをた。
そして度と帰らなかった。
今、私の卓には、自分で選んだ物だけが並んでいる。
べたい物をべる。
べたくない物はべない。
帰りが遅ければ、遅いに自分で用する。
誰にも許を取らない。
誰かの嫌を損ねたからといって、皿のが減ることもない。
最の貫までべ、お茶をんだ。
窓のには、毎通っている会社のビルのかりが見える。
翌は。
しい度が始まる。
私は器を流しへ運び、自分で洗った。
それから翌朝のために米をセットする。
もう誰にも、
「反省したらおかずをしてあげる」
とは言われない。
これから先。
私の卓に何を並べるかは、私が決める。
私のを誰と暮らすかも、私が決める。
あの、公平は笑いながら言った。
「で牛丼でもべてきたら?」
だから私は、
「分かりました」
と答えてをた。
あのは、私が牛丼をべたに帰ってくるとっていた。
けれど私は、ようやく自分が帰るべき所を見つけていた。
そして、その所へ帰っただけだった。