"私にだけハズレ料理を出す義母の誤算" 第6話
反転する
「おい! 真希! 待てよ!」
玄関をびし、に向かって歩く私の背から、慌てふためいた隆の音が追いかけてきた。
夜の気が、興奮した頬をよくやしていく。私が運転席のドアにをかけた瞬、隆が私の腕を乱暴に掴んできた。
「して」
「なんで……なんでもっとく言わなかったんだよ! 子どもができたことも、母さんのことも!」
その勝極まりない第声を聞いた瞬、私のので、これまで張り詰めていた理性の糸が完全に焼き切れた。
パシィン!
私はい切り腕を振り払い、隆のを弾きばした。
「ふざけるのもいい加減にしなさいよ!」
宅のを切り裂くような私の声に、隆が歩ずさった。
「私が今まで、何回あなたに訴えた!? 焦げたご飯のも、脂のカツのも、刺の骨のも! そのたびに『被害妄だ』『母さんを疑うな』『気分が悪い』って、私の言葉をゴミ箱に捨て続けたのは、どこの誰よ!」
「そ、それは……母さんがそんなことするなんて、わなかったから……」
「わなかったんじゃない! 自分の母親の醜い本性から目を背けて、嫁が傷つくのを放置した方が楽だったからでしょうが!」
隆は言葉を失い、パクパクとをかすだけだった。
「もういい。あなたにも、あの母親にも、私のに関わる資格はないわ」
「ま、待てって! 母さんも悪気があったわけじゃ……これからは俺がちゃんとに入るから! 子どもはどうするんだよ、俺の子でもあるんだぞ!」
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隆がの窓ガラスを掴んでさない。
私は運転席に乗り込み、エンジンをかけると、パワーウィンドウを半分だけげて、く、い声で告げた。
「轢くわよ」
私の瞳に宿る殺気じみた本気をじ取ったのか、隆は鳴をげてび退いた。
アクセルを踏み込み、夜のへとを滑らせる。バックミラーので、呆然とち尽くす夫の姿が、灯のに呑まれて急速にさくなっていった。
内には、静寂だけが残された。
私はハンドルを握りながら、く、く息を吐きした。震えていた指先が、徐々に温かさを取り戻していく。
カーナビの目は、あらかじめ設定してあった実だった。
里帰り産を実に、私の荷物はすでに実の私の部に運び込まれている。両親には先ほど「今から帰る」といメッセージを送った。
すべては、私の計画通りだった。
あの義実の卓で、子が自らので「悪の証拠」を差しし、それを族全員のでのに晒す。言い逃れのできない決定な瞬を、私は半もの、耐え忍びながら待ち続けていたのだ。
だが、これで終わりではない。
あの勝な母子が、これからどのような現実を突きつけられるのか。
そして、私がに入れた絶対な主導権が、彼らをどのように追い詰めていくのか——本当の復讐は、まだ始まったばかりだった。