"家族投票の三日後" 第13話
億円の処刑台
「黒川先。グローバル・エステート社の件、彼に教えてあげて」
私の指示に、黒川が懐から通のファックス用を取りし、翔太の目のに差しした。 そこには、赤字できく【DENIED(否決)】のスタンプが押された、緊急救済融資の決定が印字されていた。
「條営業部」黒川が怜悧な刃物のような声で告げる。 「貴社が申請していた億円の事業再支援融資。当ファンドの代表取締役・園寺美緒の権限により、先ほど【完全否決・無期限凍結】の通達を、貴社の取締役会ならびにメインバンクへ斉送信いたしました」
「ひっ……!?」 翔太のから、息とも声ともつかない鳴が漏れた。
「さらに、信用調査部の調べにより、あなたが方リゾート発において主導した億円の焦げ付きが、特定のダミー会社を通じた背任横領為である証拠資料式も、京検特捜部へ報提供として送付済みです」
「あ……あぁ……あぁぁぁ……!」 翔太は両でを抱え、に額を擦り付けて転げ回った。
融資の否決。 それは、グローバル・エステートの今末の連鎖倒産をする。 そして、彼自が犯した横領の証拠が司法に渡った以、待っているのは懲戒解雇どころか、実刑判決による刑務所きだった。
「私ので『教養のない』と見し、ゴミのように笑ったツケよ、條さん」
私はをう男を、見ろした。 「の資産に寄して自分の穴を埋めようとした男の末を、たい鉄格子の向こうでじっくり噛み締めなさい」
「許してください……! 美緒社、助けてくれぇぇっ!」 泣き叫びながら私の靴に縋り付こうとする翔太。 即座に屈な警備員名が踏み込み、翔太の両脇を抱えげて広のへと引きずりした。
「せ! 俺のが! 俺の億がぁぁぁっ!」 ざかるエリートの断末魔。 広に残された親戚たちは、もはや恐怖のあまり息をすることすら忘れ、目を剥いて震えていた。