"午前2時17分、亡き妻が病室を訪れる" 第5話
の護記録
翌。
修は主治医へ、の診療記録について確認したいと申した。
正確には、美佐子の記録を族として閲覧できる範囲には続きが必だったが、当の修自の記録、面会やに関連した記録については確認できるものがあった。
織も同した。
すぐに全てがてくるわけではなかった。
記録から子化された古い資料。
保庫。
当の病棟誌。
数かかった。
夕方。
医療ソーシャルワーカーが、部確認できた内容を持って病へ来た。
。
午048分。
《族面会》
午106分。
《患者族・久世修氏、》
備考欄。
《妻本より娘を探すよう希望あり》
織の目が止まった。
「……本当に」
さらに記録が続く。
午158分。
美佐子の状態が急変。
204分。
医師を呼ぶ。
217分。
確認。
午232分。
《夫・娘帰》
織はを持ったままかなかった。
分。
分。
やがて、子へく座り込んだ。
「私を……探しに」
修は何も言わなかった。
「お母さんが?」
「そうだ」
「私、駅にいた」
「覚えてる」
「あなたに見つかった」
「そうだ」
織は両で顔を覆った。
「じゃあ……私のせいじゃない」
修の表が変わった。
「違う」
声がかった。
「絶対に違う」
「でも私がていかなければ」
「違う」
もう度。
「母さんの病気は、おの喧嘩で起きたんじゃない」
「でも最期に――」
「それを言うなら、私が病をたのも私の選択だ」
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修は苦しそうに呼吸しながら続けた。
「母さんに頼まれた。それでも残ることはできた。私はく方を選んだ」
織は父を見る。
「じゃあ、どうして今まで言わなかったの」
そこだけは、記録に答えがない。
修はく黙った。
「最初は、おを守るためだとっていた」
「最初は?」
「、と経つうちに……違うと分かった」
織が顔をげる。
「何が?」
「私は怖かっただけだ」
娘に真実を話せば。
なぜすぐ話さなかったのかと聞かれる。
なぜ母の最期にいなかったのかと責められる。
自分自も、もう度あの夜へ戻らなければならない。
「おを守ると言いながら、私は黙っている方が楽だった」
修はそう認めた。
由は、その言葉を聞いて初めて修のが見えた気がした。
美しい自己犠牲ではない。
父は娘を守ろうとした。
同に自分も守った。
その結果。
織は父を憎み続けた。
修は娘へづけなくなった。
とも、美佐子がいないを別々に過ごした。
「はいた」
修が言った。
「何度も」
「送ったの?」
「最初の通だけ」
「私は読んでない」
「全部戻ってきた」
織は黙る。
所を変えた期となっていた。
そのはさなかった。
「引きしに入っている」
ベッド脇のさな引きし。
古い封筒が何通も入っていた。
宛名だけき、切の貼られていないもの。
分ではない。
それでも何にもわたり、何度かき直した跡があった。
織は通だけいた。
にはい文章があった。
《母さんの最の夜について、いつか話さなければならないことがある》
その先を読まず、織は封筒を閉じた。
「ずるいよ」
修は頷いた。
「そうだな」
「言えなかったじゃなくて、言わなかったんだね」
「そうだ」
「私も連絡しなかった」
修が娘を見る。
「だからって半分ずつ悪いことにはならない」
織の元が、ほんのしだけいた。
笑ったのか。
泣こうとしたのか。
由には分からなかった。
その夕方。
織は病院をなかった。
病の子に座ったまま、父のを通ずつ読み始めた。
午を過ぎても。
夜零を過ぎても。
そして由が夜勤へ入る頃になっても。
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