"妻のスマホに残っていた半年先の「2名様」" 第11話
予約したの跡
翌週、佐々から話が来た。
に忘れ物をしたのかとったが、違った。
「先はありがとうございました。実はお渡ししたのことで、つ確認したいことがありまして」
美がへ来た、だけでなくさなメモも預けていたという。側の業務用メモとして保管していたため、渡す物ではないとっていたが、私が帰ったに佐々が読み返し、伝えてよいか迷ったらしい。
「どんな内容ですか」
「料理についてです」
美は、自分が来られなかったでもコース内容を変えないでほしいと頼んでいた。
《だから簡単な料理にしないでください》\
《本は「何でもいい」と言いますが、本当は美しいものが好きです》
私は苦笑した。
「余計なことまで」
「奥様、とても楽しそうにかれていました」
私はそのメモを受け取りに、もう度へった。
営業だったため、佐々とし話すことができた。
美がへ来たのことを、彼女はよく覚えていた。
予約の席を確認し、窓際と奥の席を見比べた。
「夫は目を気にするから、もしなら奥の方がいいかもしれない」と迷い、最に今の席を選んだ。
そして子について相談した。
「もし私がいなかったら、向かいの子をしてもらえますか」
佐々は最初、が分からなかったという。
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美は笑って説した。
「空いてる子があると、たぶんずっとそこを見るので」
私はその話を聞きながら、胸が痛くなった。
まったくその通りだった。
もし向かいに空席があれば、私は料理ではなく子を見続けていただろう。
「妻はその、体調悪そうでしたか」
「しお疲れには見えました。でも、お帰りになるには笑っておられました」
「何かべたんですか」
「いいえ。おだけです」
私は驚いた。
「せっかくレストランまで来たのに?」
佐々は微笑んだ。
「半に夫とべますから、今はやめておきますって」
私は俯いた。
美は、本当に来るつもりだった。
最初から別れの席を準備していたのではない。
2でべる未来を予約した。
その未来が実現しなかったのために、もうつだけを用した。
それだけだった。
帰り際、佐々が言った。
「奥様、最にこうおっしゃったんです」
「何ですか」
「予約って、未来に約束を置いておくことでしょう、って」
私はの入でち止まった。
「だから半先につ置いておけば、そこまでは元気でいられる気がするんです、と」
私はその言葉を持ってへ帰った。
美にとってあの予約は、の準備ではなかった。
きるための予定だった。
だからこそ、私は初めて、その予約をしいものだけだとわなくなった。
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