"離婚したので、義実家への月50万円をやめました" 第11話
私が急いで婚した本当の理由
婚からか。
私は都内の投資の会議にいた。
目のには分い契約。
隣には顧問弁護士。
向かいには、通信グループの役員たち。
私が数か、寝るを削ってめていた型案件。
それは、私の会社の株式の部を企業へ譲渡し、資本提携する契約だった。
「最終確認、問題ありません」
が声で言った。
私は頷いた。
最のページへ署名する。
美緒。
婚届へいたのと同じ名。
しかしは全く違った。
あのはつの関係を終わらせる署名。
今は、自分が育ててきた会社を次の段階へめる署名だった。
取引総額は数億円規模。
ただし、すべてが私個の現になるわけではない。会社への増資分もあり、投資への支払いもあり、税もある。
それでも創業者として、私自の経済な自由をきく広げる取引だった。
そしてもうつなのは、私が保する主株式の半が結婚以から持っていたものであり、その形成経緯や増資資も確に記録されていたことだった。
婚が引けば、評価点や夫婦財産との関係をめぐって余計な争いがじる能性があった。
だから私は、健太が自分から婚を急いだ、止めなかった。
やを「自分のものだ」とわせるためではない。
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私自のから、これ以彼の問題を持ち込ませないためだった。
午。
資本提携が発表された。
経済ニュース。
業界。
会社のウェブサイト。
私の名もた。
。
見らぬ番号から着信。
公衆話だった。
「はい」
『……美緒』
健太。
声が掠れている。
『ニュース見た』
「そう」
『数億って、本当なのか』
「会社全体の取引規模の話よ」
『でも、お……』
声が震えた。
『そんな話、度も俺にしてなかったじゃないか』
「守秘義務があったから」
『夫だったのに!』
「あなたが婚届をしたは、まだ夫だったわね」
話の向こうが静かになった。
『もし婚してなかったら……』
私は答えなかった。
彼自が何を考えているか分かったからだ。
。
最までだった。
『俺にも何か権利があったんじゃないのか』
「財産関係は弁護士同士で理でしょう」
『そういう話じゃない!』
健太が初めて泣き声をげた。
『俺、なんで婚したんだよ……』
私は窓のを見た。
京のビル群。
そのどこかで、会社の社員たちが今も働いている。
私が守りたかったのは、健太の贅沢ではない。
そのたちの料。
取引先との信用。
これから作るサービス。
自分自の仕事だった。
『美緒、もう度やり直せないか』
「なぜ?」
『俺、騙されてたんだよ。彩佳にも、親にも』
「私を騙したのは?」
健太は黙った。
「あなたでしょう」
『……』
「がいたこと。子供のこと。私のおを使ったこと。
私の名を勝に使ったこと」
『俺も悪かった』
「“も”?」
また沈黙。
「健太さん」
『何だよ』
「あなたが失ったのは、数億円じゃない」
私はゆっくり言った。
「自分を信じていたよ」
それだけ伝え、話を切った。
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