"50歳の再婚、披露宴で知った夫の嘘" 第19話
枯らしのと、届いたLINE
季節は巡り、。
京のが鮮やかな黄に染まり、たい枯らしが吹き抜ける初の夕暮れ。
ロジスティクスのオフィスで、私は末の繁忙期に向けた規模な配送ルートの再編計画をまとめ終え、パソコンの源を落とした。
昇試験には無事に格し、来のからは統括部補佐への就任が決まっている。
歳からのキャリアの再発は、像以に忙で、そして何ものにも代えがたい充実に満ちていた。
デスクののスマートフォンが、く度だけ振した。
画面に表示された通。
【林正】
息が止まりそうになった。
半、切の連絡を拒絶し、弁護士を通じた債務の返済通以では名すら見ることのなかった元夫。
私は静に呼吸をし、ロックを解除して画面をいた。
そこに並んでいたのは、以のような文の言い訳でも、復縁を乞う見苦しい懇願でもなかった。
『突然の連絡、本当に申し訳ありません。
母のサの担当者から連絡があり、来週曜に母の内障の術の経過観察検査が入ったと聞きました。
僕は現、千葉の物流倉庫で契約社員として働いており、曜の午だけシフトを調して付き添う予定です。
ただ、どうしても午の荷受け業務をれることができず、午の見守りができません。
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民の付き添いボランティアサービスを配ですが、もし玲子さんのご都がつくようでしたら……とい、ご連絡しました。
無理でしたら、慮なく断ってください。配済みのサービスを利用します。
母にはまだ何も伝えていません。玲子さんの返事を聞いてから決めます。
勝を言って本当にすみません』
メッセージを見つめたまま、私はオフィスの窓のを眺めた。
千葉の物流倉庫。契約社員。
かつて証プライム企業のエリートとして威張り散らし、現の労働者を見していた男が、今は自らの肉体を使って汗を流し、活費と母への返済を稼いでいる。
そして何より――この文面の構造。
自分ができない限界を素直に認め、に嘘をつかず、関係関と自力で交渉し、私に決定権を委ねている。
『僕が全部やる』と見栄を張ることも、『玲子がんでく』と母親を騙すこともしない。
全てを失い、社会な信用も族もプライドも奪われたどん底ので。
彼はを過ぎてようやく、「誠実さ」というの基本を、歩ずつ学び始めているようだった。
「……変わるものね、も」
私は微かに、本当に微かに元を緩めた。
かつてした「穏やかで優しい男」のではなく、をすすりながら現実をきようとするのの輪郭が、そこに見えた気がした。
だが――。
だからといって、私が彼の元へ戻る理由は、どこにもしない。
私は帳をき、曜のスケジュールを確認した。
終、な経営戦略会議が入っている。
迷うことなく、私は画面に文字を打ち込んだ。
『曜はな仕事が入っているため、伺えません。配されているボランティアサービスをご利用ください。幸恵さんによろしくお伝えください』
送信ボタンを押す。
分、い返信が届いた。
『承しました。お仕事、頑張ってください。無理なお願いをしてすみませんでした』
たな嘘も、み言もない、ただの事実の確認。
境界線は、完全に引かれていた。