"息子が私を認知症にした日" 第16話
倒れたのは私だった
説会の、朝の台所で界がくなった。
目を覚ますと病院のベッドにいた。聞がたまっているのを見た佐野さんが訪ね、に倒れている私を見つけたという。原因は脱と脈。命に別状はなかったが、入院した。
らせを受けた直は、病院へ来るなり医師へ言った。
「ほら、やっぱり暮らしは無理でしょう」
私は反論する力もなかった。
医師は静に答えた。
「今回の失神と認能は別問題です。暮らしの全対策は必ですが、ご本の判断能力を否定する根拠にはなりません」
直は病をていった。織は泊まり込もうとしたが、私はそれも断った。
退院、緊急通報装置を契約し、佐野さんと織へ鍵を本ずつ預けた。薬記録をスマートフォンとの両方につけた。
「兄さんに、ほら見ろってわれるのが嫌じゃない?」織が聞いた。
「嫌よ。でもを張って倒れたら、それこそ自分のを守れない」
さを認めることは、直に負けることではなかった。
入院、真理が度だけ見いに来た。も菓子も持たず、洗濯済みのパジャマを置いた。
「直さんにらせたのは私です。族だから、らせない選択はできませんでした」
「それでいいわ」
「でも、病で施設の話をしたことは許せません」
真理は初めて、私ので直をかばわなかった。
退院した晩、私はで湯を沸かし、薬をんだ。誰かの助けを借りても、の主語は私のままだった。