"息子が私を認知症にした日" 第3話
族の証言
翌から話が鳴り続けた。
「直君に任せなさい」「歳で暮らしは危ない」「財産に執着するとみっともない」。誰も私が何を忘れ、どんな事故を起こしたのか聞かなかった。
私は反論をグループへかなかった。かわりに、ずつ話のと内容をノートへ記録した。
午、域包括支援センターの職員が訪ねてきた。直が「母が被害妄で族を攻撃している」と相談したという。
私はを居へ通し、診断、通帳、公共料の領収、毎の献帳を並べた。
「息子さんは、鍋を焦がしたことが回あると」
「度はあります。話に噌汁を煮詰めました。昨のです」
「財布をなくしたことは?」
「買い物袋へ入れたのを忘れて分探しました。です」
失敗を隠さず答えると、若い職員はし驚いた顔をした。
「では、こちらの相談票にある『徘徊』『で同じ振込を度った』『息子を棒と呼ぶ』という記載は?」
「初めて聞きました」
相談票の申請者欄には《女・織》とあった。
織は私の娘で、直より歳。夫の葬儀以来、く会っていない。昔から兄と折りいが悪く、父の遺産分けでも論してをた。
職員は守秘の範囲を越えることは話せないと言った。ただ、申請はかで、族から複数回の話があったらしい。
が帰ったあと、私は織へ話した。
呼びし音は鳴ったがない。い文章を送った。
《私を認症として施設へ入れる申請に、あなたの名があります。事実なら、理由を聞かせて》
夜まで返事はなかった。
代わりに孫の美咲が来た。の制のまま、玄関で靴も脱がず泣いていた。
「お父さんを追いさないで。私、京の学を諦めるから」
「なぜ学の話になるの?」
美咲は唇を噛んだ。
「がなくなったら、教育ローンを括で返さなきゃいけないって」
私は初めて聞く話だった。
直は、美咲名義の教育ローンをすでに借りていた。入学なのに、百万円。