"無能教師と呼ばれた僕が、AIで教室を取り戻すまで" 第14話
野寺の淀みない告発が、スピーカーを通じて体育館の隅々まで轟き渡る。
「さらに、京都の夜。佐々君を脅迫し、廃倉庫へ呼びさせたチンピラへの着万円も、この裏座から直接振り込まれていました。……これが、貴方の言う『徒のための規律』ですか、朝倉先!」
「鱈目よぉぉぉっ!!」
朝倉美鈴の絶叫が、マイクを激しくハウリングさせた。 彼女は演台に掴みかかり、髪を振り乱して狂乱した。
「偽造よ! そんなデータ、この男がAIを使って勝に捏造した鱈目です! 先、教先、信じないでください! 私を陥れるための罠です!!」
「往際が悪いぞ、朝倉」
壇にがってきたのは、ジャージ姿の桜だった。 桜は胸ポケットから、枚の公な類を取りし、朝倉の目のに突きつけた。
「今朝番で、京都府警から連絡が入ったわ。嵐で逃げたチンピラどもが全員捕まって、おから受け取ったメールの指示も座の振込票も、全部ゲロったそうや。……それから、県教委の監査にもこのデータは届いとる。今、のに監査官と警察のパトカーが来とるわ」
「あ……あ……」 朝倉の顔から、完全に血の気が引いた。 唇がに変し、ガタガタと歯の根がわない音が響く。
教はを抱えて子に崩れ落ち、神原はいため息をついて目を伏せた。
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全徒百ので、エリート女性教師の化けの皮が、完全に剥ぎ取られた瞬だった。
朝倉は崩れ落ちるようにに膝をつき、壇の野寺を見げた。 その瞳には、かつての酷な侮蔑は消え失せ、底れぬ恐怖と絶望だけが宿っていた。
「……なんで……なんで、あなたのような無能に……私が……」
野寺は、朝倉のに静かに屈み込んだ。 その差しには、りも、復讐のもなかった。ただ、の教育者としての、い憐のがあった。
「朝倉先。……貴方は仕事ができて、が良くて、本当に優秀な先でした。でも、貴方は切なものを見失っていた」
野寺は、元のセカンドブレイン・ノートをそっと指差した。
「具はね……を蹴落とすためのものじゃないんです。徒を傷つけるためのものじゃない。……具は、自分のの届かない誰かを助けるために、その能性を広げるために使うものなんです。AIも、の恵も……全部、同じです」
桜が背で、く息を吐きした。 「具に使われるな、相棒にしろ言うたやろ。……自分の信のない奴がどれだけ細弄しても、最は己の悪に呑まれて自滅する。それが、おの選んだ結末や、朝倉」
体育館の扉がき、私の刑事たちとスーツ姿の教育委員会監査官が入ってきた。 朝倉はもはや言も発することなく、両脇を抱えられるようにして連されていった。
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体育館には、い沈黙の、誰からともなく拍が起こり――やがてそれは、体育館の根を揺るがすほどの、野寺への割れんばかりのスタンディングオベーションへと変わっていった。
組の徒たちが、涙を流しながら叫んでいた。 「野寺先!」「先、最だぁぁっ!!」
野寺は教壇ので、照れくさそうにを掻きながら、何度も、何度も徒たちに向かってをげ続けた。
事件から週。 楠ノは、教育委員会による臨監査と組織改革の真っ只にあった。 教の川は管理責任を問われて更迭され、朝倉美鈴は懲戒免職処分となり、業務横領および脅迫の容疑で正式に起訴された。
放課、夕が差し込む組の教。 野寺が机ののプリントを理していると、ガラガラとろのドアがいた。
現れたのは、革ジャンを着た神崎優太だった。 には、コンビニのビニール袋をぶらげている。
「よお、野寺先」 優太は教卓のに歩み寄り、袋のから温かい肉まんを取りして野寺のに置いた。
「の、借り返しだ。利息分、ちょっとい肉まんにしといたぜ」
野寺はわず吹きし、湯気のつ肉まんを受け取った。 「ありがとう、神崎君。……本当に、君には助けられてばかりだな」
「礼を言うのは俺の方だぜ」 優太はポケットにを突っ込み、窓ののグラウンドを見つめた。
そこでは、佐々がクラスメイトたちと笑顔でサッカーボールを追いかけていた。