企業の年賀状じまいが進行しています。近年の調査によると、半数以上の企業が紙の年賀状を取りやめており、その割合は58.1％に達しています。企業が年賀状をやめる理由として、郵便料金値上げや事務作業削減、ペーパーレスへの移行が挙げられています。結果として、企業はカレンダーやクリスマスカードの送付を代替手段としており、デジタルコミュニケーションに移行する動きが見られます。

一方で、年賀状を送ることを続ける企業は29.1％であり、これを営業ツールとして利用するケースもあることから、伝統を維持しつつビジネス関係を強化する手段とされる見方も存在します。

紙の年賀状をやめる動きが増える中、伝統の軽視が進んでいるように感じられます。これまで、年賀状は単なる挨拶以上の役割を果たしてきましたが、急速にデジタル化が進む社会の変化に振り回されている印象です。文化の軽視が進む背景には郵便料金の値上げやコスト削減の圧力がありますが、企業はこの流れに対して独自の価値観を見直す必要があります。まず、年賀状が持つ意味を再考し、その上で効率化と伝統のバランスを図ることが重要です。次に、デジタルツールの利点を最大限に活用しつつ、オリジナルのメッセージを届けられるような新スタイルを模索することが求められます。

そして、関係性の維持を目的としたコミュニケーション手段の更新を進めるべきです。伝統と合理性をどう調和させるか、企業に問われる時が来ています。

ネットからのコメント

1、企業の半数以上が「年賀状じまい」という結果は、もはや時代の必然でしょう。年賀状が「心を伝える手段」から「惰性の事務作業」に変質して久しく、コストや人手をかけて続ける合理性は薄れていました。一方で、続ける企業が「営業ツール」として割り切っている点は象徴的です。形式的な慣習は淘汰され、意味を持たせられるものだけが残る。年賀状文化の衰退を嘆くより、挨拶の本質をどう更新するかが、これからの企業姿勢を映す鏡になるのだと思います。

2、うちの会社もコロナ禍あたりから年賀状はやらなくなりましたね。よその会社から来る年賀状もコロナ禍の頃からグッと減ったような気がします。

正直なところ何十枚と取引先の関係者にひと言書いて送るのは年末の最も憂鬱な作業のひとつだったので有り難い流れです。

3、コストや手間よりも思いを乗せる意義の低下だと思いますね。昔は会えない距離の知人への便りの一環＝無事ですよという連絡もあってしょう。それが今や地球の裏側でもSNSで常に様子が分かる。乗せる思いなんて常時消化しているからありもしないわけです。企業どうしでも営業ツールとしてラインやメールが常時使える。乗せられる情報量は紙面の比ではないですし。もらう方も面倒な一面を理解しているから出すのも忍びない。文化も必要だから生まれるわけで、不要になればなくなるんだなと。諸行無常にございますね。

4、今は電子メールに加えてLINE等のチャットやweb会議までありますから、手間とお金をかけて敢えて郵便物を送る意味がなくなっていると思います。ノスタルジーを感じるのが駄目とは思いませんが、目的を見直し、この時代のコミュニケーションとしてあるべき姿を考え、先手を打つことを優先することが重要ではないかと思います。