衆院「1票の格差」前年より拡大
2025年1月1日現在の人口動態に基づき、衆院と参院での「1票の格差」が試算され、衆院では12選挙区が格差2倍以上に達しました。2022年12月に改正公職選挙法が施行され、小選挙区の定数が「10増10減」されましたが、依然として格差は解消されていません。鳥取1区の人口は26万1018人、福岡5区は54万8818人で格差は2.
103倍に達しました。さらに新たに神奈川15区、北海道3区、兵庫6区などが格差2倍以上となり、参院では神奈川、東京、宮城の選挙区で格差が3倍を超えました。これらの結果は、選挙区間で大きな人口差を示し、引き続き不平等な状況が続いていることを表しています。
このような格差が広がることは、私たちの民主主義の根幹に関わる重大な問題です。選挙権を行使する上で、各地域の一票の重みが平等でなければならないという原則が損なわれています。これを放置しておけば、地方の声がさらに無視され、都会の大都市圏の意見ばかりが反映される事態が続いてしまいます。
この問題の本質は、人口減少や都市集中により地域間で人口差が広がり、選挙区の定数配分が現実に即していない点にあります。制度的な改善が急務です。まず、定数の再配分を行い、人口に応じた公正な選挙区割りを見直すべきです。
次に、小選挙区制における格差是正を目指して、議席配分の基準を厳格に見直すべきです。そして、全国的な意見を公平に反映させるため、比例代表制の強化が必要です。これらを実行することで、選挙の公正性を確保し、全ての有権者が平等に政治に参加できる環境を築くことができるでしょう。
この格差が解消されない限り、私たちの民主主義は真に平等で自由なものとは言えません。
ネットからのコメント
1、1票の格差はなくなりませんが、少なくすることはできると思います。確かに50万票で落選して、5000票で当選する人がいますが、でしたら割り当てや基準を変更する必要があると思います。最後に余談になりますが、比例は無くしてほしいです。党の名簿順位は国民が望んだものではありませんし、タレントや裏金議員が上位で何も苦労せず当選するのはいかがなものかと感じます。
2、2倍で良いとするのが、間違っていると思う。少なくとも1.5倍だろ、と思う。こういう事を続けるから、鳥取県は知っているが埼玉県川口市は知らないなどの不均衡を生み出す。都市部は小選挙区の倍率はそのままでも比例代表の当選枠を増やすとか。
一票の格差を是正するために、地方と都市で制度を変える事も考えるべきだと思う。
3、地方を旅行して思うことの一つに、広大な地域の自然保護や防災、治山治水や過疎対策についての政策に関して「この辺りは人が少ないから議員は1人でいい」と単純に人口で案分していいものか? という疑問があります。「1票の格差」は是正すべきかもしれませんが、幅は必要だと思ってしまうのです。
4、1票の格差を小さくしようとすればするほど、地方の声は届きにくくなる。合区の選挙区に住む人は隣県生まれ隣県育ち隣県在住の候補者から選ばなきゃいけないなんて状況なんだから、関心が薄れてしまうのも仕方ないとも思える...合区解消と格差是正のどちらかを優先するとかではなくて、バランスを取りながらうまいことできたらいいけど...難しい問題ですよね...
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/21b1fd035fcaa88c35ffbac5dc0741a94945fe0c,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]