高橋誠一さん（仮名）は都内の中堅商社に勤める48歳の営業部長で、月収は70万円。体育会系のノリで部下を率い、自腹で飲み会を開いて部下を励ます「昭和気質」のリーダーでした。しかし、人事部から通された面談室にて、多面評価での部下からの匿名の声をまとめたレポートが示され、これまでのコミュニケーションが実は「ハラスメント」と認知されていることを知ります。

その結果、総務部付の担当部長に異動となり、年収も1,000万円から750万円へと激減。肩書きは部長のままですが、部下はおらず、自己認識と部下評価のギャップが彼のキャリアに大きな影響を及ぼしました。

企業風土において、旧来の親分肌の管理者がリスクとされる時代変化は、深刻な課題として捉えざるを得ません。高橋さんの事例は、企業が変革を迫られている現状を浮き彫りにします。彼が信じて疑わなかった部下とのコミュニケーションが、一方的な「昭和的リーダーシップ」として否認され、自らのキャリアを揺るがす結果となったことは驚愕です。この事件が示すのは、現在の職場が求めているのはかつてのような熱血指導ではなく、透明性あるコミュニケーションと心理的安全性です。高橋さんのように、企業の新たなニーズに敏感に対応し、部下の求める働き方を理解することなしに、職場環境は改善されません。

具体的には、360度評価を活用した上司のフィードバックシステムの強化、明確な業務指示の標準化、そして上司・部下が心地よく働ける環境作りが求められます。高橋さんの経験を教訓とすることで、今後の企業文化の改善に向けた一歩を踏み出すことが重要です。

ネットからのコメント

1、ここで、どうするかが今後を決めると思います。言われて初めて気づいたのなら、気持ちを改めて与えられた目の前の仕事に真摯に取り組むべき。営業部の部長までなった人なら、絶対に必要とされる時期が来るはず。腐らずに頑張っている姿は、必ず誰かが見ています。頑張って欲しい。

2、今の時代、飲み会は不要。行きたい者同士だけが、SNSで誘い合って繰り出すもの。休日にLINE、しかも業務と関係無い内容が上司から来るとか最悪だ（業務のLINEでも、休日に送ってくるのはいかがなものか）。分かってない上司には是非読んで欲しい記事。

3、理解のある奥さまでよかったじゃないですか。仕事だってあるんだし、備品管理しながらいろいろ考えてみたらいい。閑職って良いもんですよ。

自分と向き合えるし、いろいろ勉強すれば視野が広がる。

4、私も１００名部下を持つ役職者です。上司が思っていることと部下の思いには誤差は多々あります。残念ながら自分での上司としての評価はなんの意味もないのです。でも、アンケートで部下の本音を知れたことは幸いですね。知らなかったより、知った方がいいですよ。知ったからにはそれを改善できる余地はあります。