第二次世界大戦をテーマとした全国の戦争博物館・平和記念館85施設に毎日新聞が戦争の記憶継承についてアンケートを実施したところ、回答した70施設の90%が「困難」と答えました。その主因は戦争体験者の減少であり、また若者の関心の低下も指摘されています。継承活動へのAI技術の活用についてはわずか5施設が取り入れ、7割が検討していない状態です。
AIの活用に対する懸念としては、体験者の思いから遊離することやイメージの固定化などが挙げられています。堺市立平和と人権資料館では語り部ボランティアが1人となっていることからも難しい状況であるとしています。
現状、戦争の記憶継承に触れれば、時代の変容に対応しきれていない社会システムに直面せざるを得ません。特に、戦争体験者の減少や若年層の関心低下は痛々しくも予想された問題です。社会全体で意識を共有せず、学校教育もカリキュラム化せず、将来世代が過去を忘れる危険に最も影響を与えています。これらを打開するには、まず、歴史教育の制度設計を見直し、新たなカリキュラムや教材の開発を急ぐことが必要です。次に、AI技術をフル活用した体験型コンテンツの開発に資金を投入し、現代的アプローチを確立すべきです。
そしてメディアや市民活動を通じて、社会全体での共有を強化することも求められます。戦争の教訓を失えば、未来への展望へも影を落とすことになるでしょう。
ネットからのコメント
1、記録は継承出来ても記憶はさすがに継承は出来ないでしょう、当事者がいなくなってしまえば。そもそも記憶の定義が不明だが、消えていってしまう記憶のために記録があるわけで、当事者の記憶をしっかりと記録に留め、次世代に繋ぐしかないのではないでしょうか。当事者のふりをして語ったところでリアルではないのですから、AIなど使ってそれっぽくするよりは、証言映像をしっかりと残してそれを見るのが一番だと思いますね。
2、語り部がウケの良いことを誇張して語ってしまう問題や、語り部2世とかいうそういうことを余計に誇張してしまう人間の認知バイアスの問題もあるからなあ。なので当事者世代がいなくなったら記憶は風化させて、録画も含む記録で確認するのが一番だと思う。
3、記憶の継承は出来ないのだからなるべく記録をありままに記録すること、これが全てです。未体験の人間が語り継ぐこともAIの利用も結局未体験の人間が他人の実体験を利用して自らの「思想」を広めているだけに過ぎません。
実体験を伴わない思想を披露するのは今の世の中自由ですが、その思想には意味が無い事を理解しておく事が大切です。結局記録の保存だってやろうと思えば改ざん等幾らでも出来てしまう、実体験の無い世代の我々は体験者の方々が語った記録をいかにそのまま保存し、次の世代へ受け継いで行くかが重要なのであって出来もしない記憶の継承に拘ることには疑問を感じてしまいます。
4、地上波ってこういう時のためにあるんだと思います。毎年終戦記念日付近で戦争関連の番組がありますが普段から過去映像でもいいからもっと放送すればいいかと。自分が育った時代ではテレビはアニメも時代劇も”勧善懲悪”でした。今になって考えればこれも”戦後色”だったんだと思います。「宇宙戦艦ヤマト」や「機動戦士ガンダム」が登場して”悪役”にもドラマがあり、どうして戦争が起きてしまうのか何のために戦うのか、いろんなことを自然と考えさせられました。メディアがもっとこういう施設に注目して番組を作ってくれたらありがたいですね。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/037e2b2fc8156b0672bc39dc9471a4cb3755c4fe,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]