京都大学の北川進特別教授がノーベル化学賞を受賞しました。受賞理由である金属有機構造体(MOF)は、ガスを効率的に捉え濃縮する技術を提供します。北川教授はストックホルムでの記者会見で、基礎研究が成果を挙げ社会で活用されるまでに25年ほどかかると述べ、長期の資金的支援の必要性を強調しました。共同受賞者のオマー・ヤギー教授もMOFの重要性を述べ、「MOFの時代、ガス経済の時代に生きている」との認識を示しました。
日本の研究支援制度では10年間の基金があるものの、長期にわたる支援の強化が求められています。

日本の基礎研究に対する資金援助の問題は、深刻な制度の欠陥を露呈しています。北川教授の指摘するように、基礎研究が実際に社会へと活用されるまでには相当な時間がかかり、短期的な支援では十分ではありません。日本の研究制度は短期的な研究成果を過度に重視する傾向があり、持続可能な長期支援が不足しています。解決策として、まず基礎研究に特化した別資金制度の創設が考えられます。次に、20年以上にわたる長期の資金援助プログラムを導入することで、研究者が安心して研究に没頭できる環境を提供すべきです。そして、成果が出るまでの期間を国民に啓蒙し、理解を促すことも必要です。日本の研究制度は、未来の技術革新を支えるべきです。
これは単なる選択の問題ではなく、未来の革新と持続可能な社会の構築に直結する課題です。
ネットからのコメント
1、もちろん北川教授の功績は素晴らしいし、日本人がノーベル賞を取るのは誇らしい。でも、こういうニュースが出るたびに痛感するのは、日本の研究環境が本人の努力とは裏腹にどんどん貧しくなっている現実。教授が「基礎研究には25年かかる」と訴えているのに、国の支援は10年が限界、しかも年々予算は削られる一方。優秀な研究者ほど海外に流出するのも当然だろう。さらに「ガス経済の時代」と言われても、日本は相変わらずエネルギー政策が場当たり的で、技術を生かす土台すら整っていない。ノーベル賞で一瞬だけ盛り上がるけど、国の体質は変わらず、次世代の研究者は育たないまま。これでは「受賞はあるのに国力は下り坂」という悪循環から抜け出せない。
2、世界が認める日本の研究者がいるのに、国内では基礎研究への支援が短期的で不十分なのが残念。25年かかるって本人が言ってるのに、10年の基金じゃ足りないでしょ。ノーベル賞を取ってから慌てて持ち上げるんじゃなく、若い研究者が安心して挑戦できる環境を整えるのが本当の国力。
北川先生、本当に誇らしいです!
3、歴代のノーベル賞受賞者がこのように仰っているのに、基礎研究の資金は削られ続け、日本の研究そのものも先細りしています。何故か?それは、基礎研究の重要性を理解できない人が資金源を握り、かつ理解できる人の意見に耳を傾けないからだと思います。基礎研究による輝かしいノーベル賞実績をもってしても理解できないのか?とため息が出ます。
4、基礎研究こそ大事、遡ると基礎研究する人の養成が必要、その雇用の受け口も必要ということだと思います。基礎研究と言えばつくばや理研、無期雇用で安定的に働ける人はどれだけいるでしょうか。研究に行くら資金が回ってもプロジェクト単位の有期雇用では働く方も研究に打ち込めないかと。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/5ac68a6bbf12116c289bbe089a71a0f03b5c74a8,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]