共産党の組織弱体化が顕著となった。2023年7月の参院選で、同党の改選議席は7から3に減少し、比例代表では過去最低の2議席に終わった。選挙区での当選者は東京の吉良佳子氏のみで、党員の減少が主な原因だが、具体的な打開策は示されていない。比例代表では「650万票、5議席」を目標としたが、実際の得票数は286万票と目標の半分以下に留まった。

選挙区でも現職の山下芳生副委員長が落選するなど、現職3人全員の当選を目指したが実現せず、選挙戦に惨敗した。参院選の比例得票数は1998年の819万票をピークに、2023年には約3分の1程度まで縮小している。支持者の減少に伴い、党員数が90年の約50万人から2024年には約25万人に半減し、機関紙「しんぶん赤旗」の購読者数も1980年の約355万人から2024年には約85万人まで減少している。

共産党の現状は、深刻な組織力の低下を示している。背景にある党員の減少は、党の基盤を揺るがしているにもかかわらず、これを克服するための具体的な打開策が示されていないのは異常である。問題の根本は、党の魅力を維持し、新しい支持者層を獲得できない制度的欠陥にある。まず、党の方針や活動が現代の有権者に対して適切にコミュニケートされているかを見直す必要がある。

次に、党の価値観をアップデートし、より多様な社会の変化に対応する必要がある。最後に、地域の草の根活動を強化し、党員の積極的な参加を促すことが重要だ。これらの取り組みを通じて、党の存在意義を再構築し、新しい支持者を直接的に引き付けることが可能だ。組織の弱体化は、価値観の持続的な革新によって克服されるべき問題である。

ネットからのコメント

1、基本的にはソ連崩壊による冷戦終了で共産主義への幻想はなくなった。党名問題という表層的な話ではなく、この政党が依って立つ思想的中核が崩壊してから随分時間が経過した。いくらソ連型社会主義とは違うと言っても、それは仲間内だけでしか通じない議論である。新しい考えを排除・粛清し、現執行部の意向に沿う行動しかできないのであれば衰退していくだけだろう。どうせ衰退するのであれば思い切った改革をしてみたらどうかと思うが、この政党は一番保守的なのだ。

2、共産党は組織が弱体化していると代表である田村智子委員長も認めているが問題は弱体化の真因です。　日本共産党は終戦後アメリカによる押し付けの民主主義が入ってきて先の大戦の戦争責任について声を上げることが出来るようになった。

　それにより憲法も変わりデモや政府批判をしても咎められることも無くなった。思想・信教の自由が認められ結社の自由も認められたので堂々と活動出来るようになったことが大きかった。　今の弱体化は共産党以外に左派政党のれいわ新撰組が誕生したり共産党の主張を立憲民主党がカバーしていたりして存在価値が無くなって来ているのが大きい。　あとは共産党も支持者の高齢化です。60年安保も70年安保も知らない世代が増えたら一定の役割は終わったんだろう。

3、左派の中心は、学生運動華やかなりし時に青春を送った人たち。新しい世代（左派嫌い）がどんどんせり上がってきて、高齢者はどんどん亡くなっていく。共産党の衰退はもう避けようが無い。オールドメディアもほとんどがリベラル・左派寄りだが、若い世代ほど「中道」から「保守」の間に位置していて、民意とはかけ離れた状態になっている。そもそも若い世代は新聞もTVも見ないのだが。リベラル・左派が退潮傾向なのは欧米も同じであり、今回の参院選で明らかになったように、躍進したのは中道の国民民主党と保守の参政党、日本保守党。

その流れに抗しきれずに立憲の野田代表までもが、リベラルでなく自分たちは「中道」だと言い出した。共産党、立憲民主党、社民党などを支持し、左寄りのオールドメディアと同じ傾向を持つ左翼老人よ、さらば、だ。

4、学生運動に参加していまだに後悔どころか誇りに思っている人たちによって維持してきた組織だからね。高齢化もあるし、矛盾だらけだし、将来的には弱体化より消滅するはず。そのときに新たな組織に変わるだけだろうけど。今も公安監視対象だということを国民は広く理解すべきである。