日本政府が次世代の科学技術を担う理系人材育成を目的とし、小中高生を対象にした教育拠点を全都道府県に整備する方針を固めました。この事業では、全国の大学や高等専門学校を選定し、1拠点あたり年間5000万円規模の補助金を最大5年間交付します。選定にあたっては自治体教育委員会との連携が条件となり、専門的な実験指導や学会発表、出前授業などを提供する計画です。補助終了後も継続運営が求められています。背景には、日本の理工系学科進学率の低迷(22年時点19%)や科学技術人材の国際的な不足が挙げられ、地域間格差や持続可能性の課題解消を図る狙いがあるとされています。

科学教育の重要性を訴える取り組みは称賛すべきですが、ここには改善すべき課題が多く見受けられます。まず、拠点設置の妥当性についてです。全国一律の設置は一見公平のようですが、各地域での需要や能力に差がある以上、形骸化された施設が生まれるリスクが懸念されます。
また、事業が大学教員や院生の自発性に依存していることも問題です。従来のプランが地方偏重や継続力の不足で失敗している以上、この施策は過去の反省を活かし、持続可能で包括的な形を目指すべきです。
解決策として、まず1つ目に各地域の理系教育ニーズを科学的に調査し、拠点の設置を地域に適した形で最適化する必要があります。2つ目として、教育委員会や企業との緊密な連携による財源と人材の多元的な確保を検討すべきです。そして3つ目に、大学教員や協力者への報酬制度を一層強化し、教育活動の魅力度を向上させる仕組みを導入することが重要です。
科学教育の充実は長期的な国家の繁栄を支える鍵ですが、中途半端な施策は予算の浪費と失望を生むに過ぎません。これを好機と捉え、全ての関係者が持続可能な仕組み作りに向けて着実に行動する姿勢が求められます。
ネットからのコメント
1、理工系が少ない最大の理由は、日本は理工系の勉強が大変な割に、文系に比べた期待報酬がそこまで高くないことです。欧米でも理系のほうが勉強は大変ですが、選考による給与水準の差は日本よりかなり大きく、大学名より専攻分野のほうが大きい国も多いです。
また私立文系のような理系を全く切るような受験システムをこれだけ大規模にやってるのは、先進国では他にないと思うので、そういう部分も見直しが必要ではと思います。
2、地方の潜在的な理系好きを育てる環境としては評価できますが、全体のパイを増やす効果は限定的ではないでしょうか。多くの生徒が文系志望するのは、理系に興味がないからではなく「高校数学のハードルが高すぎるから」です。拠点作りといったトップ層への施策だけでなく、小中段階での丁寧な授業づくりなど、苦手層を出さないボトム層の底上げが不可欠だと思います。また、もう一つの大きな壁は卒業後の待遇です。理系は大学進学後の負担が大きいわりに、日本の社会では技術職の給与やキャリアパスが十分に評価されているとは言えません。入り口の文科省の施策だけでなく、産業界全体で「理系に進むメリット」を実感できる社会構造に変えていく必要があると思います。
3、文科省の考える事はやはりどこか的外れな気がしてならない。>新事業では、全国の国公私立大や高等専門学校を対象に公募を行う。
結局やる事とすれば、公募して文科省のお墨付きを与えるだけ。本気でよい人材を集めたいなら、そこで学びたいと思う良い学校を作る事が大切。国立大学にもっと投資して、国として人材育成を行うべきだろう。
4、理系です。約30年前に卒業した公立中学はモデル学校で卒論がありました。学区制の無い県立高校の理数科で校外学習が年に何回もありました。高校も卒論がありました。国主導の恩恵を受ける事のできる学校で学んできたので、私自身はその影響を少しは実感しています。ポジティブな意味で。とにかく多くの体験をさせてもらったと思います。一方で、理系に限らず文系にも同じ様な取り組みをしてもらえないのでしょうか。なぜ理解のみ?今の時代、理系とか文系という分け方もやめなくてはいけません。融合型の斬新な取り組みも打ち出して欲しいです。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/392ade6b9850e9a1976ab07d78b45abf6f6fe83b,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]