経済産業省は、地域住民に不可欠な小売りや物流などの「エッセンシャルサービス（ES）」を支援する新制度を導入する方針です。この制度では、事業の効率化に取り組む事業者を認定し、金融支援を受けやすくします。具体的には、日本政策金融公庫からの低利融資や、中小企業基盤整備機構による債務保証を提供します。認定を受けるには、無人レジの導入や労務管理のデジタル化などの計画が必要です。

過疎地での生活協同組合の移動販売に関しても、行政手続きの簡素化支援を検討中です。これにより、地域の生活環境改善と経済成長を目指し、ES不足が続けばGDPが最大76兆円減少する恐れがあります。

支援策の導入は、日本の経済環境におけるエッセンシャルサービスの重要性を再確認する機会です。これまで、地域の小売りや物流が衰退し、生活環境の悪化が懸念されていましたが、今回の制度によってそれらの問題が解決される可能性が生まれました。しかし、効率化や多角化への具体的な取り組みが明示されないままでは、形骸化するリスクがあります。事業者が本当に必要とする支援を提供するためには、国は具体例の導入基準の透明性を確保し、実効性のある監視体制を構築すべきです。さらに、過疎地への手続き簡素化は重要ですが、具体的な解決策が希薄では行政の形だけの改革になりかねません。

これらの課題を克服することで、日本経済に無視できない影響を与える可能性を秘めています。

ネットからのコメント

1、業界に対して新たな何か支援を考え動くのはいい事なのは前提として。先ずは荷主に本来ある基本タリフ（運賃）の遵守や、荷積み待ち荷下ろし待ち、付帯作業料金の徹底。利用運送の見直し。榛葉さんが言ってくれていた430の問題など。机上の空論での補助支援ではなく、現場を見て何が問題なのか、誰が悪いのかってのをしっかり精査して物流問題に切り込んで頂きたい。

2、小売りや交通、物流といったエッセンシャルサービスは生活の基盤。効率化や無人化の導入も必要だが、それだけでは地域の人を守れない。過疎地での移動販売や行政手続きの簡素化など、現場に寄り添った支援が不可欠だと思う。地方の声を軽視すれば人口流出が進み、経済全体にも影響する。国は数字だけでなく、地域の暮らしを守る視点を持つべきだ。

3、運送会社に必要なのは運賃を上げる事。標準運賃って一応ある訳だから、標準運賃に対してある程度近い金額出さないと、荷主が罰せられる制度を作らなければ何も変わらない。

人件費、燃料費、車両購入費、修理代がかなり上がっているので、それに見合う運賃が出るように誘導しなければ儲からない商売に低金利融資しても誰もやらないよ。

4、最近高速道路を走ると、インターチェンジ近くの街道沿いに、大型の物流倉庫が増え続けていることが確認できます。それに伴い、大型コンテナを乗せたトラックが走り回っているのですが、納品時間調整なのでしょう。複数車線ある道路の端や合流部先端で停車している車両を多く見ることが多々。ここでいつも思うのですが、望んで駐停車しているドライバーさんはいないでしょう。納品先の都合で、警察の視線に怯えながら停車しているはずです。納品時間に間に合わせるために余裕を持って走行、現地到着。しかし駐車場所がないから、仕方なく道路に駐車。物流倉庫は、基本的に土地に余裕がある場所に建てられているはずです。また、地代も安価な地域に、資本力のある法人が建設しているわけです。ですから、大型トラックが更に10台程度待機出来るよう設計時の段階で敷地を広く取るべきです。優越的地位の乱用はよろしくありません。