北海道電力泊原子力発電所3号機の再稼働に関し、鈴木直道知事が2023年10月10日午後に道議会で正式な同意を表明しました。福島第1原発の教訓を踏まえた新規制基準に適合していることや、電気料金引き下げが見込まれることを理由に、再稼働への賛成を示しました。再稼働は脱炭素電源の確保を促し、道内経済の成長や温室効果ガス削減に寄与、企業の投資判断を容易にし投資促進や雇用拡大にもつながるとしています。

これにより、地元4町村と道の同意が出揃い、北海道電力が目指す2027年の早い再稼働に一歩近づきました。安全対策の視察や地元首長との会談を経て、鈴木知事の決断が固まりました。再稼働後、北電は家庭向け電気料金を11％値下げする方針を示しています。

再稼働を支持する理由には一定の経済的合理性がありますが、原発の再稼働は未だに社会的な合意を欠いているのではないでしょうか。福島第1原発の事故から学んだ新規制基準は、安全を保証するというが、実際にはそのまま受け入れられるか大いに疑問です。社会が脱炭素電源の必要性を求める一方、原発のリスクに対する懸念は依然として解消されていません。社会全体がこの再稼働に向けた透明性の欠如に声を上げるべきです。まず、広く多様な市民の意見を取り入れた包括的な議論が欠けている現状を変えることが急務です。

再稼働に関しては、安定した電力供給を支えるのではなく、持続可能なエネルギーへの移行を促進するための投資を拡充すべきです。さらに、長期的なリスク管理の視点を基に地域社会の安全を優先した政策設計が求められます。経済論だけがこの再稼働を推進する要因であり続ける限り、真の安全の実現には程遠いのです。

ネットからのコメント

1、大震災時の原発事故が原因で、一時原発反対の声があがりました。その代替案として風力発電、ソーラー発電などが推し進められてきました。しかし電力は今まで以上に需要が増すことは明らかです。従って、新たなエネルギー供給が技術の進歩により可能になる、もしくは開発されるまでは原発も容認せざるを得ないと感じています。原発もソーラーも風力もダメということであれば、日本はもうこれ以上発展することはないでしょう。

国民の皆さんが原発を容認出来るか、本音を知りたいところです。

2、北海道はラピダスも走るから電力の安定供給は喫緊の課題。リスクリスクって安全神話ばっかりに頼っていたから、この１５年何にも進歩なかったんだよ。代わりが釧路湿原のメガソーラーだと？代替にもならない上にただ環境破壊を好き放題やっただけじゃないか。

3、暑い夏場と寒い冬場は、電力需要が高まって、電力の供給が綱渡り状態になることもありますからね。もし停電とかになると、大変なことになります。そう考えると、やはり原発の再稼働は必要だと思います。今後も、安全性に十分留意しながら、原発を使っていってほしいと思いますね。

4、これは仕方がないでしょうね。余りにも一箇所の火力発電に依存しており、燃料費高騰、かつ老朽化、2022年の旭川停電で本州からのバックアップ体制も少ないことが分かっています。冬もしもの事があれば危機的状況に陥ります。安全体制を整えて安定供給を出来るようにするというのが、第一だと思います。