厚生労働省は、介護職の待遇改善を目的に、2024年6月に介護報酬の臨時改定を実施する方向で調整を進めています。この改定では、賃金上昇のための「処遇改善加算」を拡充し、新たにケアマネジャーや訪問看護、訪問リハビリテーションなども加算の対象になる予定です。これまでの介護報酬は3年に1度の改定が原則ですが、介護業界の賃金が他産業と比べ低く、人手不足が顕著なため、政府は2026年度に向け臨時改定する方針を、11月に閣議決定された経済対策の中で明確にしました。
その一環として、補正予算案に含まれる介護従事者の賃金引上げ支援策は2023年12月から2026年5月まで実施され、その後の対策として今回の改定が企図されています。

この動きは非常に歓迎されるべきものですが、根本的な問題にしっかりと向き合う必要があります。第一に、介護職の賃金が他産業と比べて著しく低い現状は、労働市場全体の歪みを生みかねません。継続的な賃金引上げと諸条件の改善が不可欠です。第二に、介護職の不足は、現場の過剰な負担やサービスの質低下につながる恐れがあります。このためには、人材育成の拡充が求められます。学校教育から社会への移行の際に、より多くの若者がこの職業を志すような仕組みづくりが必要です。さらに、社会的認知度を高め、介護職の重要性を再認識することで、業界全体の価値を引き上げることが可能です。
最終的には、日本社会がその高齢化社会においてどのようにしてすべての世代に質の高い生活を提供するかが問われています。共に考え、未来を見据えた具体的な行動が今、求められています。
ネットからのコメント
1、介護福祉士で20年以上働いています。法人内で今で言う介護医療院、医療病棟、訪問介護、グループホールなど異動しました。介護医療院&医療病棟は全てにおいて介護が必要な方ばかりですが、看護師によっては看護補助者としか思っていない人もいます。看護師と比べ給料が3分の2くらいなのでやはり辞める人が多く入る人は少ないです。医療行為以外の部分はかなりカバーしてるんですが認めてもらえませんね。訪問については、利用者からするとお手伝いさんという感じにしか思っていない人が多いです。利用者が親を介護している頃は訪問介護なんてなかったので仕方ないかなと感じます。グループホームは小さな特養ですね。入る時は認知症はあるけど身体は元気。そのうち身体も衰えてグループホームの設備では十分な介護が出来ない。まともな職員は職場環境に嫌気がさして辞めていく。
福祉業界は前途多難です。
2、一万円支給(キリッ)と言っていますが、過去の配布方法から考えて良くて7掛、下手したら半分くらいしか支給されない、想定最大限で一万円というような配布方法でしょうねえそしてよしんば一万円上がったとしても、今年の最低賃金は70円上がりました、160時間フルタイムで70円だと11200円の賃上げなんですよね、どう考えても一万円では足りませんこのように上げているように見せかけて相対的にマイナスの改訂を繰り返し真綿で首を絞めてきました、もしまともなラインに戻すなら最低10%は改訂しないと無理です、そしてそれ以上上げて処遇改善を語ってください
3、ケアマネや訪問看護、訪問リハビリテーションはもちろん、施設で働く事務や看護職なども対象に含めるべき。また他業界に比べて労働環境が劣悪で離職だらけだし、この程度の処遇改善加算ではたいした賃上げにもならず効果は薄いと思う。介護や医療が社会を支える不可欠な仕事であると建前だけでも認めるのなら、それにふさわしい待遇を与えてほしい。
4、介護を必要としている人は多いのに日本では介護自体を理解されてないと思うし、必要とされてないと思う。
10年以上この仕事をしてきたし親の介護にも関わってきたけど介護自体を理解してくれる人は少ない。目の前の現実から逃れて介護する側もされる側も何十年間目をそらして日本社会は進んできたからだと思う。少子高齢化の問題も介護と保育がなりたっていない現状を日本社会は遠ざけて経済困窮とか現代の社会問題としてすり替えられてしまって社会から遠ざけられてしまう。きっと現実を向き合うのが介護される側も介護する側も辛いという現実があるからなのだと思う。みんなでそれをしっかり受け止めないと問題に立ち向かうことはできないと経験で思いながら介護をしています
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/56addbe855d9b89a2ae2cce3c9a47653bf009f8e,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]