ジャムのトップシェアを誇るアヲハタは、2022年秋に「アヲハタ Spoon Free」を発売し、伝統的な瓶を使わないプラスチックボトルによる商品で話題を集めた。この商品は、30～40代の現役世代のジャム離れを背景に開発され、特に忙しい朝の不便さへの対策として設計された。従来の瓶ジャムと異なり、片手で操作可能なプラスチックボトルを採用し、スプーンを使わないことから洗い物の負担を軽減している。

同商品の売り上げは非公表だが、会社によると発売後から2025年までの3年間で出荷額ベースで約3倍に伸びている。

このジャムを巡る変化には軽視できない現代家庭のニーズが潜んでいる。おしゃれで高級感ある瓶入りジャムが主流である中、アヲハタが提案したプラスチック容器は、その伝統を壊すものであり、初めは懐疑的な声も上がった。しかし、モニター調査から得られたリアルな家庭の声—スプーンを使わずに済むこと、片手で操作できる利便性—に応えたこの商品の開発は革新の賜物と言える。では、なぜこのようなトレンドの変化が必要だったのか。理由は、ジャム市場が徐々に縮小していた背景にある。2000年から2024年にかけて約2割の消費減少が記録され、特に若い世代におけるジャム消費の低迷が顕著だった。この状況に対し、アヲハタが打ち出した「瓶からの脱却」は、単なる器の変更ではなく、購入層の拡大を狙った戦略だったのだ。

改善点として提案するなら、まずこれからジャム市場全体を再び活性化させるために若い世代を対象としたマーケティングが求められる。スマートで時間効率の良い朝食の提案を続けること、そして新しい素材や味を探求し、ジャム自体の魅力を高めることが重要である。また、消費者の声を更に詳しく分析し、生活の中で現れる細かいニーズを拾い上げることが、社会への価値ある貢献につながる。ジャム市場の復活は、ただ容器の問題を解決するだけでなく、生活習慣の変化を見据えた新しいアイデアを継続的に提案していくことから始まる。新しい形態が若年層の興味を引くことは確かだが、それは果実の美味しさを再発見するきっかけにもなる。

ネットからのコメント

1、アヲハタ Spoon Freeはすごく良いと思います。パンだけじゃなくてヨーグルトやアイスなんかにもスプーンなしでサッとかけられてすぐに食べられるので、スプーンやバターナイフなんかを洗う必要がなくて手間が省けます。瓶のジャムは蓋を開けて（なんだったら固くて開けるのに苦労する）、スプーンなどですくって、パンに塗って、瓶の蓋を閉めて、スプーン洗って、の作業が蓋開けてパンに垂らして蓋閉めて終わり、ですからめちゃ楽です。

我が家は一度買ってみてからはもう瓶ジャムには戻れなくなりました。

2、使ったことはないけど、使う手間の削減はうれしい。瓶は洗って乾かし回収日まで1カ月に2回とか待たなきゃいけないのも地味な負担。瓶じゃないとこんな楽なんだって思うんだろうな。お値段はどうなんだろ？缶詰のツナとか、パウチになるとお高めになる気がする。楽と安いの差で安いを選んだりしちゃうから、同じ値段になれなおのことばいいなあ。

3、良いと思う。毎日の食事に関わることなので利便性は大事。マヨネーズも当初は瓶入りだったけれど、あのチューブの容器が開発されてから爆発的に普及したらしいね。

4、そういえばチョコレートソースとかはチューブがあるのにジャムはこれまで見たことないように思いますね。瓶は持ち帰り時重いし割れるの心配だし捨てるの手間だし開ける時大変な時ある、だけどすでに瓶じゃない選択肢として紙カップのジャムならありますよね？瓶のメリットは保存性がいい、味に響きにくいことかな？値段はだいたい似ていて、どちらも永く生き残ってる。スプーンな置いといて他のものとざっと洗っちゃうからわたしは正直どちらでもいいけどそれがいいって人もいるとして、生き残れるかな？