大手メーカー各社が本社機能を都心から「ゆかりの地」へ回帰している。東芝は東京・芝浦から川崎市内のビルへ、本社を移転し、社内組織の縦割りを打破し連携を強化する意図がある。富士通も本社を創業地である川崎に集約、ニコンは東京・西大井の旧拠点に戻り、地域交流を深めている。シャープは2016年に本社を移転した堺市から2026年に再び大阪市内へ戻す計画で、人材採用と取引拡大を目指している。

これらの動きはリモートワークの普及や地縁を生かした経営戦略の一環であることが見てとれる。

現状では、大企業が本社を「ゆかりの地」に戻す動きが続いている。これらの決定は、単なる地理的移転にとどまらず、企業文化や地域との関係性を見直す機会である。まずは、リモートワークの普及によりオフィスの位置が必須条件でなくなった現状があり、これは都市のインフラ活用や不動産価値に大きな影響を与え得る。その一方で、移転先地域の経済活性化や雇用機会を大きく支える可能性もある。企業は地元自治体と協力し、地域資源を活用した新たな経営戦略を構築するべきだ。次に、企業間での成功事例を共有し、業界全体の知見を深めるのも有効だ。そして、企業は新たな地域拠点での活動を通じてイノベーションを促進し、企業の持続可能な成長を追求する。

企業の成功は、地域社会の活性化と結びつけることでより意義を持つ。都会の一極集中を是正し、地域資源の活用による新たな価値創造に向けた転換が、これからの社会に求められる。

ネットからのコメント

1、うちの会社も全国の自治体相手に仕事をしているが、ほぼ営業はリモートであり、都心にオフィスを構えている理由が何も無い。思い切って郊外に移転してくれたら通勤も楽になるし家賃も安いところに移れるし良いことばかりなので見栄を張っていないで都心から離れてくれればと思ってしまう。混み合っている都心に本社を置く理由などもうありませんよ、地方に移れば活性化にもなる。どんどん移転しましょう。

2、トヨタ自動車が頑なに拠点を地方都市の豊田市から動かさないように、東京に本社を置かなくても会社は成り立つんですよ。人材採用のデメリットはあるでしょうが、一方でキラキラした東京から動きたくない、という人材の採用を防げるメリットもあるので、この動きは今後も増えるかも。

3、都内のあちこちで、再開発し大型ビルを建設しているが、何処が借りるの？まさか、中国企業の為に再開発なんて無いでしょう？大手企業が衰退しているのに、再開発は見直ししないと、技術者も作業員も減っているのに、将来をしっかり見ないと。

4、都心に本社を構えるメリットはもはやほぼ無いと言えます。鉄道の都心乗り入れ東西延伸の加速や武蔵小杉駅の利便性等従業員の通勤や出張時など都心と川崎の利便性はほぼ変りません。更にエレクトロニクス系の大企業はリモートワークも進み大きな事務所は必要無くなりつつあります。コスト削減効果も大きいと思います。東芝も富士通も川崎駅に直結した事務所があり、キャノンの事業所も増加してます。今後も製造業の都心から川崎等神奈川県東部への本社機能の移転は進むと思われます。