キャッシュレス決済の普及が進む中、2024年度から全国で「完全キャッシュレスバス」の実証運行が始まりました。この取り組みはバス業界の持続可能性を確保し、労働環境改善を目指したものです。バス事業者の約9割が赤字となった2022年度の状況を背景に、国土交通省は運転手の負担軽減を目的としてこの施策を推進しています。キャッシュレスバスは、都市部や観光地、限定的な利用者の路線で実証され、国は将来的な全国拡大を見込んでいます。
しかし、子ども連れや観光客などICカードを持たない利用者には困惑も。親のICカードで子ども分を支払う方法や、一部事業者の現金受取例外対応もありますが、原則はキャッシュレスです。利用者は子ども用ICカードの発行を検討するなど、事前準備が求められます。

キャッシュレスバスの導入が進む中、その利便性と効率性は明白ですが、現金しか持たない利用者には大きな障害となりかねません。この背景には、バス業界が抱える赤字問題と国が進める交通DXの一環があります。現金授受の負担をなくし、労働環境を改善しようという意図は理解できますが、子どもや観光客が安心して利用するためには、現金利用者に対する具体的な対策が必要です。まず、子ども用ICカードの簡易発行システムを各地に用意すること。次に、観光施設などでの短期ICカード貸し出しを検討。
また、現金利用を許可する特例路線や、臨時の現金対応員の設置も考慮すべきでしょう。社会の流れに沿ったキャッシュレス化の推進は必須ですが、利用者全体を見据えた柔軟な対応が不可欠です。バスの利便性が逆に利用者に制約を与えることがないよう、未来の交通手段に求められるのは包括的な制度設計です。
ネットからのコメント
1、ICカードが全国互換性が無ければ、地方に行った時とか利用出来ないことほど不便なものはない。だからといって、全てデジタル化しても、システムの不具合とかサイバー攻撃で不通になった場合の対処法も現金支払いも残しておくべきだと思う。街中にはペイペイ等を含め非現金化が進化しているけど、対応出来ない個人商店や小さな地元スーパー等にまで強制的に押し付けるのもおかしな話。少なくともバスや電車のような公共交通機関はどの決済カード等でも利用出来るように互換性を持たせてほしいし、サイバーの安全性を高めてもらいたい。
2、うちの地域のバスは皆、親のICカードで「大人1人子ども1人」みたいに申告して払ってるので、それが普通だと思ってました。
現金メインの時代だって、合計金額で料金箱に入れるのが普通だったし、わざわざ個別にカード持たせる必要はないですよね。
3、決済方法なんてホームページに書いてある程度なので、観光客とかだとそのバスに乗るまではわからない可能性があるね。交通系ICカードは、日常的に使う人じゃないと持っていない可能性もある。先程某うどん店で会計待ちしていたら、PayPay決済が中止になって、現金持ってなくて困ってる人いた。3種類程度は支払い方法持っとかないと危ない。
4、人手不足は深刻だよね。特にバスの運転手がいないというのはニュースでも聞いている。だけど、子どもご現金で支払う事すら出来ないのはどうなんだろう?基本はキャッシュレスで良いと思うけど、やはり子どもや高齢者に優しい世の中になってもらいたい。バスはホントに生活に密着した公共交通機関なんだから。バス会社の大変さは理解しているつもりでのお願いだけどさ。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/5253518c260616c6f84596dd6359dc012946d5a4,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]