9日の衆院予算委員会で、立憲民主党の松尾明弘議員が法務省補正予算の緊要性について質問し、答弁に詰まる場面が見られた。平口洋法務大臣は、訪日外国人数が10月に過去最高の389万人になったことを理由に補正予算の計上を説明したが、松尾議員から詳細な根拠を問われた。しかし、平口大臣は具体的な数字を示すことができず、数字の把握を事務方に依頼したものの、事務方も具体的な数字を示せなかった。
結局、議場内ではヤジが飛び交う事態となり、議論は終了した。

この事件は、問われるべき点が多い。まず、法務省のトップである大臣が緊急な予算を説明する際に根拠となる数字を提示できなかったことは、行政の透明性や計画性に問題があると言わざるを得ない。特に、訪日外国人数の増加が想定外だったとする主張も、政府が掲げる目標に対する準備不足を露呈している。第二に、事務方も数字を把握できていないことによって、行政の情報共有や問題解決能力の欠如が明らかになった。
こうした問題を解決するためには、まずは緊急性に頼らない計画的な予算の立案と実行が必要である。また、データに基づいた議論を可能にするため、デジタル技術の活用と情報の整理・共有を促進すべきである。さらには、行政機関内での連携強化により、トップと現場が一体となった体制を整えることが求められる。
透明性と効率性に欠けた行政運営は、最終的には国民の信頼を失わせる結果となるだけに、迅速な改善が必要である。
ネットからのコメント
1、財務省の査定をこれで受けたのでしょうか?財務省もおそらく規模ありきで、補正予算に関しては甘々査定なのでしょう。こんなことで何兆円もの予算を垂れ流されては、本当に困ったものです。規模ありきから、中身重視の予算になるように願いたいですね。
2、史上最高の税収でも物価高により、国民の生活は苦しいままです。実質賃金の伸びの停止が如実に示しています。このような緊急性がないような、数字の根拠も答えられない政府予算のずさんさはどういうことでしょうか?2022年の補正予算も11兆円使われず、今回も規模だけ膨れ上がって金利が上がる事態になっています。果たして国民生活が楽になるのか、早くも予算の焼け太りが始まっているのではないでしょうか?
3、補正予算の裏話補正予算の問題は明らかだ。本来は予期せぬ事態に迅速対応するための制度なのに、実態は本予算で通せなかった事業の裏口入学に使われている。
緊急性を装えば審査が甘くなるのを分かっていて、システム改修や建物整備といった計画済みの案件がこっそり紛れ込むのである。省庁も業界も得をする構造ができあがり、国会で数字を問われても示せない。急ぐふりをして予算を確保し、利権に近い層が潤う。国民側も、行政の遅れや制度の硬直性を見ているため「早くやれ」という空気が強まり、補正に拍車がかかる。しかしその裏では、審査が甘くなる構造を利用して既存事業が滑り込む。この社会的背景はちょっと問題ですよね。
4、東大法学部卒で様々な要職を歴任した後、衆議院当選6回、キャリアだけ見れば大したモンだ…が、77歳にして初入閣…残念ながら今まで入閣できなかった理由が何となくわかった気がする。色んなしがらみはあろうが、最低限、質疑に耐え得る方を大臣にして頂きたい。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/5d9cc3b87566d0088ece7173e11aa37b8b8953c0,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]