この事件は、中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射に関するもので、中国メディアが日本側の対応を批判しています。中国共産党系の国際紙「環球時報」によれば、中国は日本側に二度通報しており、提示した証拠により「日本の嘘を再び打ち破った」としています。中国側は、日本の行動を「泥棒が泥棒を捕まえろと叫ぶ手口」だと非難し、さらに小泉進次郎防衛大臣の「危険な行為」だとの発言を1931年の柳条湖事件になぞらえて「先に挑発し、後に訴える」論理だと批判しています。

この状況は、国際的な場での二国間の誤解と緊張をさらに深めるものです。まず、レーダー照射という挑発的行為自体が、外部への説明や証拠提示によって政治的なゲームに転じている現状は異常です。本質的な問題として、国際社会における情報戦と対話不足が挙げられます。適切な対策として、双方が客観的な第三者を交えた透明性のある調査を実施すること、専門家による国際的な監視機関を設立すること、そして定期的な外交対話プロセスの強化が求められます。この緊張解消により地域の安全保障が強化され、国際社会における信頼性が回復されるべきです。真実と誠実さが全ての国にとって大切であることを肝に銘じるべきでしょう。

ネットからのコメント

1、TBSが日本の通信社なら中国メディアの欺瞞と誇大宣伝をわざわざ国内に報道するより、日本の立場と中国の「鉄の証拠」とやらの根拠のなさを報道すべきじゃないんかね？それとも中国と立場が一致してるから嬉しくて報道しちゃうの？

2、そもそも前提が間違えています。日本側は日本の領空にて訓練をするなどということは想定していません。中国のやり方の姑息さは多くの国が理解しています。共感を得られるのは情報管理され尽くした中国国内だけです。

3、1931年の柳条湖事件を引き合いに出す論法も同様で、歴史問題を持ち出し相手を貶める、中国特有の情報戦の手法です。今回のケースとは全く関連性がなく、議論のすり替え以外の何物でもありません。中国側がこうした強硬な言説に踏み込んだ背景には、日本が今回のレーダー照射をただちに公表し、米国務省も明確に日本支持の立場を示したことがあります。中国としては国際世論を不利な状況で迎えたくないため、日本が挑発したという物語を作ろうとしているのです。現実の安全保障環境はそのような単純な構図ではありません。中国は台湾海峡、南シナ海、尖閣周辺での軍事活動を継続的に拡大しており、今回のレーダー照射はその文脈上で見るべき行為です。さらに、中露爆撃機の共同飛行が同日に行われたことで、日本周辺空域は緊張レベルを確実に高めています。

こうした中国の情報戦に、実効的な安全保障政策を進めることです。

4、中国側の「日本の嘘を再び打ち破った」という主張は、一方的かつ根拠に乏しいプロパガンダであり、断じて受け入れられません。自衛隊機への火器管制レーダーの照射は、航空機の安全を脅かす極めて危険な行為であり、国際法上も許容されるものではありません。日本側は事実に基づきその危険性を指摘し、厳正に抗議しています。さらに、今回の事案を旧日本軍の謀略事件である柳条湖事件と同一視し、日本側の論理を「先に挑発し、後に訴える」ものだと主張することは、歴史の事実を歪曲し、問題をすり替える論理のすり替えです。 これは地域の緊張を高める危険な行為を正当化する口実にはなり得ません。日本は国際法に基づき毅然とした対応を進めており、中国側こそが直ちに危険行為を停止すべきです。