大阪府知事の吉村洋文氏は、介護職・保育職・障害児者施設に勤める人々に対して3万円のギフトカードを支給する事業を発表しました。この事業は、介護や保育、障害児者施設で働く約43万人のスタッフに対し、感謝の意を示すものです。予算は約140億円を計上しており、公開された報告では「もっと賃金を上げる必要があるが、感謝を伝えるためにこの事業を行う」との意図が説明されています。

一部からは、「不平等」という声も上がっていますが、吉村氏は「介護の給与が上がりにくい現状を変える必要がある」という見解を述べました。

この施策は、一見して感謝を示すものの、社会の不平等を強く浮き彫りにしています。現状、介護職らの給与が構造的に低く設定されていることは明白ですが、単発的なギフト支給で問題解決することは難しいことが分かります。この現象は、制度の欠陥を露呈していると言えるでしょう。第一に、給与全体の構造的見直しが必要です。不公平感をなくすためには、全職種に対して公平で持続可能な給与体系を導入することが望まれます。第二に、政府が積極的に介護職の価値を社会に訴え、多くの人がこの職を目指すような社会的仕組み作りが重要です。最後に、政策の透明性を確保し、その効果を定期的に評価することで、社会の信頼を得ることも必要不可欠です。

感謝の意を示すギフトは一時的な解決策であり、真の問題解決にはさらなる構造改革が求められています。感謝の気持ちの裏にあるこの重大な問題を見逃すことなく、社会全体で取り組む必要があるでしょう。

ネットからのコメント

1、ちゃんと働いている人に届くのかな。事業所の利益になるだけなんてことのないようにしてもらいたい。そしてギフトで終わらせずに、介護や保育の現場で働く人たちの身分が守られる仕組みを作ってもらいたいです。

2、介護職、保育職、障害者施設に勤める人々へに特別支給というが、同様に例えば清掃業やごみ回収業者など人が敬遠しがちな仕事であっても、社会に大きく貢献しながらもそれに見合った給与には程遠い業種も数多く存在する。メディアに取り上げられる事の少ない目立たない仕事は省かれてしまう不平等さは否めないでしょう。

3、妻が保育士、務めていた保育園の給料は本当に安いし、サビ残ありき。にもかかわらず、事務仕事の園長の娘の給料は100万円/月。もう1人の娘は勤務実態はないのに給料出ていた。馬鹿らしいのでそこは辞めました。

経営者の中にはこんなのもいるので、最低時給を上げて、従業員にちゃんと還元されるべきです。

4、今の日本は、自分に恩恵がないと、恩恵のある人を「ずるい」と妬む傾向が顕著です。でもこれらの職業の人達は、本当に社会を支えてくれている存在。善意だけで続けられるものでもなく、何らかの形で支援が必要です。　３万円１回じゃ多いとは言えませんが、もらえてよかったと思ってもらえたらと思います。自民も維新も応援してませんが、この案には賛同します。