10月15日、フランス・パリのルーブル美術館の職員が労働条件の改善を求めストライキを実施し、この日美術館は終日閉館しました。職員の数は過去15年間で200人減少したにもかかわらず、来館者数は1.5倍に増加し、職員は労働環境の悪化を訴えています。政府への要求には賃金の増加と職員補充が含まれ、さらに来年1月からヨーロッパ以外の訪問客の入館料が45%値上げされることについて、平等性を欠くとの異議も唱えています。
朝から多くの観光客が閉館を知らずに訪れ、その中には新婚旅行中の日本人観光客も含まれていました。美術館は15日分のチケットを購入した人への全額返金を行うと告知し、ストライキの継続次第で今後も閉館の可能性があるとしています。

労働環境の悪化と不公平な料金体系、そして政府の消極的な対応にルーブル美術館の職員は立ち上がりました。この問題の本質は、観光業としての利益追求に偏重し、従業員の福祉や美術館の理念が軽視されていることにあります。意欲のある職員を削減して過剰な負担を強いる現状は早急に改善されるべきです。1つ目の解決策として、来館者数の増加に対応するため、新たに職員を雇い入れること。また、雇用契約を見直し、職員の労働条件の改善を図ることが必要です。さらに、入館料の値上げに関して、文化交流の促進を目的に、平等性を尊重した価格体系へ修正することが求められます。
労働者の権利と美術館の理念が軽視されることなく、政府が積極的に対策を講じてこそ、観光と文化の双方が真に活性化され、社会にとって価値あるものとなるのです。
ネットからのコメント
1、正職員は減らされた。だが、それに代わり外部委託の非正規職員は増えた。館内で働く職員そのものが減ったわけではない。日本で言えば、正規社員を減らし派遣社員を増やすのと同じだが、問題なのはルーブルには国宝の美術品が展示されている。ルーブルでは王冠の盗難が起きたばかりだが、外部委託の非正規職員から犯罪集団に情報が漏れているのが明らかになった。今回のストはズバリ、それに対する抗議だ。国宝を守るために正規職員のみにしろとね。外部委託や派遣を増やせば、いずれ日本でも同じことが起きるだろう。
2、盗難事件に強盗事件、そして今回のストライキ。強盗とストは並列で扱うものではないけど、短期間でルーブルはいつになく騒がしいですよね。世界的に有名な美術館なので注目が集まりすぎる弊害が出てきているのかな。それでも、ストライキで労働者の言い分や権利が守られるのは健全だと思います。
日本の労働者は失われた30年ですっかり牙を抜かれ、これだけ苦しいのに黙ったまま。ストライキのニュースは昔に比べて殆ど聞かなくなりましたよね。
3、忙しくなったのに人員を減らされたら現場の人間が疲弊して当然ですね。ギリギリの人数で回されたらよほど無神経な人でないと休みたくても気軽に休めません。ストライキは労働者の権利です。ストライキ中にルーブル美術館目当てでフランスに行ってしまった人なんかはとても残念でしょうし、その他もスト中は色々不便ですけど正当な理由であれば利用者側からは理解を示してあげたいですね。
4、> 来年1月から、ヨーロッパ以外の訪問客の入館料が45%値上げされることについても、平等性の観点から美術館の理念に反すると訴えています。こういうところがすごいよな。外国人に対しての値上げを抗議している。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/6d0e33871dfffcc450b4f5fdc302195ef8d9ac9b,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]