更生保護施設への委託費削減問題は、刑務所出所者にとって深刻な影響を及ぼしています。施設は、国の委託費を主な財源とし、出所者の社会復帰を支える重要な役割を担っていますが、法務省は予算不足を理由にこの委託費の削減方針を示しました。これに対し、多くの現場から再犯の増加や施設の運営難に対する懸念が上がっています。特に、西日本の受刑者は、施設から急に放り出されることで人間不信に陥る可能性があり、再犯へとつながるリスクを指摘しています。

彼らにとって施設は「最後の砦」ですが、短期間に仕事や住居を見つけることは非常に困難です。法務省は補正予算を要求したものの、根本的な解決にはさらなる対策が必要です。

今回の委託費削減問題は、法務省による制度の欠陥が浮き彫りになっています。現行の予算管理の不備により、更生施設という「社会の安全網」が脅かされています。施設は出所者にとって不可欠な支援を提供しているにもかかわらず、その存続が危機に瀕しています。まず、法務省は施設への予算を優先的に確保し、安定的な運営を保証すべきです。次に、民間セクターと連携し、資源の効率的な活用を図るための新たなモデルを導入することが求められます。さらに、出所者一人ひとりの状況に応じた個別支援プログラムを強化し、就労や住居の確保を支援する体制を整えるべきです。

更生保護施設は社会の安定に寄与する大切なインフラであり、予算の削減は短期的な財政の軽減をもたらすのみで、長期的には再犯増加という莫大な社会的コストを招くでしょう。こうした間違った政策によって社会の安全が脅かされることのないよう、早急な対応が必要です。

ネットからのコメント

1、支援が必要なのはわかりますが、それでも刑務所のほうがマシという意見にはさすがに違和感があります。刑務所に入るような人は、被害者のことを考えずに自分勝手に行動した結果なんだから、そこまで手厚く保護する必要があるのか疑問に感じます。更生を支援するのと甘やかすのは違います。支援は必要ですが、同時に厳しさも求められるように思います。

2、一生懸命働いている国民が、物価高や高い社会保障、消費税に苦しみながら生きている。若者は年金のない未来になるのではとか、中高年は相続税や介護に資産を持っていかれて不安ばかり募っている。罪を犯した人に安心できる生活を提供できるほど国が潤ってない事を理解させる必要がある。

3、そもそも刑務所に行くほどの悪質な犯罪を犯さなければいい話であり、「出所したら行く所ないから再犯に繋がる」ってどれほど甘えているのだろうか？犯罪被害者や真面目に生活している人たちに優先して補償すべきであり、犯罪者への補償は後回しで当然。

4、何とも悩ましい問題かな。どんな罪を犯したのか知らないが、受刑者の言い分を聴いても複雑な心境。

顔見知りの女性で、家も金も無く日雇いバイトしながらネカフェやマックで仮眠取っていた人は、NPO経由で介護見習いの仕事を貰い住居も確保したけど、こういう人なら食器や衣類や毛布の差し入れ位は手助けする気にもなった。いやでも元犯罪者に介護職は正直不安で勧められない。何も手助け無しで放り出せば、切羽詰まって再犯の恐れも出てくるだろうし、更生の足掛かり施設は備えないと。悩ましい。