中国で細菌兵器開発を行った旧日本陸軍の731部隊に所属していた谷崎等さんが、平和の重要性を訴える手記を遺していたことが報じられました。谷崎さんは昨年5月に101歳で亡くなり、手記はその遺品整理中に発見されました。手記には、旧満州に所在した731部隊ハイラル支部での体験や戦争の悲惨さへの思いが綴られており、「戦争に聖戦はあり得ない」との言葉が印象的です。
また、戦後も元隊員たちが罪悪感を抱えながら生きた様子が描かれています。これに対し、谷崎さんの長女は父の平和への強い意思を語り、「平和こそ大切だ」との考えを示しています。
この問題は、戦争と人間の倫理観がどれほど危機に晒されるかを深刻に問いかけています。まず、731部隊の非人道的な活動は公に非難されるべきです。これは戦時中の軍事制度が引き起こしたものであり、根本的な欠陥として歴史に学び、再発防止に力を入れることが急務です。
具体的な解決策として、第一に、戦争の被害に関する歴史教育の徹底を図り、若者に戦争の実態を伝えることが挙げられます。第二に、国際的な協力を通じて戦争犯罪の徹底的な調査と公開を進めることが必要です。第三に、細菌兵器などの禁止と不拡散の取り組みをより一層強化し、国際社会における平和維持の重要性を再確認するべきです。
我々が直面しているのは、平和が当然の権利であると同時に、不断の努力で維持すべきものであるという現実です。こうした歴史を風化させることなく、積極的に教訓を引き出し、安全で平和な未来を構築する責任を忘れてはなりません。
ネットからのコメント
1、お父さまの仰る通りだと思います。実際に戦争の恐ろしさを体験された方の言葉は重みが違います。『今の日本は平和過ぎる』などと言うほうこそ、平和ボケしている証拠です。平和は当たり前にあるものではなく、守り続けなければいけないものということを実感します。戦争体験者が少なくなっている今、こうした証言や手記は大変貴重です。戦争は人間の心まで変えてしまい、非道を非道と思わなくなる。だからこそ、二度と同じ過ちを繰り返してはいけないという思いを、次の世代にしっかりと伝えていく必要があると思います。
2、「平和が大事」を「だから武器を捨てよう」に持って行こうとするのは違うと思う。平和が大事だからこそ、周辺国から攻められないだけの備えが大事ではないのか。永世中立を謳うスイスですら、軍事侵攻を受けないための軍備には多額の予算を割いている。
武器を捨てるという事は、侵攻に対して何の手立ても打てなくなるし、相手から「簡単に侵略できる国」と見なされ外交もできなくなると気づかない人が多すぎる。
3、731部隊を指揮していた石井は、占領下に自宅の庭に持ち帰った各種の実験結果をまとめた研究資料を埋めた。そして、資料をGHQ引き渡す代わりに戦犯を逃れ、その後は米軍に協力して朝鮮戦争で細菌兵器をばら撒いたりしていたことがアメリカの公式資料に記録として残っている…。
4、国の武装や自衛隊のありかたには色んな考えの人がいてもいいと思うと。最小限の武装であれば目的が同じであれば良いのではないか?世界中の国々が全て平和を求めているとは限らない。難癖つけて領土を奪おうと侵略する国や、テロリストから国を守ることも平和を守る上で最小限の武装は大切なこと。理想と机上の理想論だけでは国や国民の生活は守れない。こう書くとすぐ叩かれるが、戦争をしたいわけではない。平和が最優先。世界中で起こってしまった尊い犠牲を絶対に繰り返してはならない。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/642b3bcef2537827ac6ea4f426f9440eeea0b426,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]